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住宅再生コラム 

いい家だよね・・・ただいま解体中

現場に大工さんが四人入って、既存の床や壁、天井を壊しています。

そのそばで、バリアフリーにするための床の下地造りが平行して進んでいました。

このお宅は築年数26年構造部の管柱は四寸の桧、土台・大引きも桧が使われています。

内部の造作材は青森ヒバ、壁にはしっかりとグラスウールが取り付けられているのです。

今まで取り組んできた再生住宅の中でも一番しっかりとしたつくりになっていて、床下は湿気防止の砕石が引き詰められてもいます。

「いい家だよね」

いい家ですが、今回の再生目的として

耐震補強・バリアフリー改修・住宅設備の一新・内装や建具の一新などとともにインターネット配線をした上で、

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断熱補強と既存サッシの内側に樹脂断熱サッシを取り付け冷暖房費の軽減を図ります。


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家づくり・リバイブル創刊号が発売になりました。

年四回発行予定の雑誌として創刊されました。21日から全国1500書店にて500円で販売中。次回は12月21日発売に向けて準備が進められているのですが、この雑誌の特徴は「広告が無い」ことです。ハウジング雑誌は広告ページがあって始めて成り立つ反面、スポンサーの利害を考えざるを得ません。これでは、顧客に正しい情報は伝わりようが無いのです。

その意味では画期的な雑誌といっても良いと思います。ただ、この雑誌の編集方針が「きわめて真面目」なため、たった30ページにもかかわらず読破し理解するのは結構大変です。しかし、真面目に家づくりを考えている顧客には、参考になる記事が満載だから、連載されるのを楽しみにしてくれるのではないでしょうか。

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連載する大きなテーマは「安全な住い」「健康になる住い」「社会資産なる住い」「成長する住いとライフスタイル」「次世代に引き継ぐ家族の絆と知恵」「生命地域主義の実践」「快適な住み心地の追及」が背骨になり、ここに住宅業界の最新ニュース、家づくりの基礎知識が加わっています。

今回創刊記念として「再生住宅」が読者プレゼントとなっていますが、この反響も楽しみです。


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すばらしい断熱工法に出会った

本物の健康住宅をつくるための選択②  高気密・高断熱

断熱と気密が一度の工事で、完全に出来て、しかも将来にわたって性能が劣化することなく内部結露など起こさず健康に良い断熱方法を求めることが、要求されていました。
ちょうどそんな時期に、出会ったのがアイシネン気密断熱システムでした。

アレルギー症の人に対する安全性も保証されていて、ホルムアルデヒドはもちろん、ほこり、ガラス繊維、悪臭、健康障害を引き起こす可能性のある化学物質は排出しません。

繊維系断熱材を使用した場合に比べ冷暖房費を30~40%も節約できます。
もちろん、費用はかかりますが健康に良く省エネにも優れる断熱工法だからこそ採用することにしました。

現場でスプレーし、スプレー後6-7秒で100倍のホワイトケーキのようなフォーム変化します。わずか1%の材料と99%の空気かなるこの気泡は防湿層なしで優れた断熱気密性能を発揮します。
2x6工法の場合、基本的に壁・天井とも140mmとビッチリ隙間なく施工されています。

壁の中には電気配線、配管などが隠れていますが、これらの隙間や空洞を埋め尽くし完全な気密層を作ってくれます。
しかも、柔軟性に優れ地震や建物のゆがみ変形にあっても常に構造体に密着して経年変化でズリ落ちたり、ヒビが入ることもないのです。

発泡の過程でフロンガスや代替フロンガスは使っていません。
メーカーの特別な配慮を得て単価を設定してあるため

ここに施工費用を書けないのが残念です。
価格も確かに大切な要素であることは否定しません。
しかし、本来求められる性能を将来にわたって発揮できないような材料や不十分な施工がされた断熱気密工事はむしろ家を傷め、住む人に不健康で不快な生活をさせる原因にもなってしまうのです。


選択② 省エネで快適な住いに欠かせない

本物の健康住宅をつくるための選択②  高気密・高断熱

花粉などをシャットアウト、外部の騒音を防ぎ、結露や室内温度差の少ない快適空間は光熱費も安く家計にやさしい。
しかも、毎日のお掃除もビックリするほどラク。

断熱材と外部建具でしっかりとした家を造る。
そういえば一時期ほど「内断熱、外貼り断熱」の話題は少なくなった」と思いませんか?話題が少なくなったのは、どこの建設会社でも十分な断熱工事や気密工事をしているからだろうと考えるのは間違いです。

少しでも断熱工事に関心を持っている人は「外貼り断熱それとも内断熱」どちらが優れているのか知りたいことでしょう。
結論は、長年この二つの断熱工法を、さまざまなお宅での施工してきた立場から見ても正直どちらが一方的に優れている訳ではない。

プロでさえこんな状態だから、これから家を建てようとする人にとって、さまざまな会社から説明される断熱工事の内容の比較判断など理解することは難しいのではないだろうか。

そもそも最高の断熱材は空気。
この空気を多く閉じ込めておくために断熱材を使うわけで、費用や効果、経年変化など断熱材の種類と施工方法にはさまざまに長所と欠点があります。

内断熱の場合は、昔から使用されているグラスウールやロックウールに加えて羊毛の断熱材がある。これらも、厚みや密度にさまざまな種類があって価格もまちまちなら性能も当然異なっている。
この断熱材は構造材の間に挟みこみ施工するわけですが、この仕事は結構難しく隙間が出来てしまったり下のほうにずり落ちてしまったりする。
それに雨漏れや内部結露で、これらの断熱材が濡れてしまえば断熱性能を損なうばかりか大切な構造材を腐らせる原因にもなってしまいます。

基礎の部分で説明したことですが、価格が一番安いのがグラスウールやロックウールで一般的に住宅に使用される断熱材です。

これらの断熱材は気密工事が必要になりますが、バリアシートや断熱工事をするのは、建築現場では大工の仕事になっている場合が多く正しい施工など望むべくもないのです。
私も、八年前までは大工に施工させていて
断熱や気密がなぜ必要なのか、建物の構造や健康にどんな影響があるのかなどの知識がなかったわけです。
それでも、性能だけはわかりますので高性能なグラスウールをビニールシートなどのカバーに包まれていないむき出しのまま施工していました。

そんな施工現場では明るい太陽の日差しに当って空中でグラスウールの繊維がきらきら光っていました。グラスウールの細かい繊維は、皮膚などに刺さるとたまらなく痛いし痒いだけでなく目や、鼻、口にも入り込み施工現場に携わる職人たちにとってたまらない苦痛を与えることになりました。

グラスウールの後は、上から気密シートをラッピングするので、当然ながら気密は取れないわけです。
この状態を解決するために、早速断熱気密の先進地、北海道旭川の専門業者に施工を依頼することにしました。

大工手間の中で工事をしていたころに比べれば当然コストはかかってしまう。
高性能な断熱材価格は、家一軒で30万円台。
これが、専門業者に頼めば3倍以上の金額になってしまう。
しかし価格と効果を判断して、断熱専門業者による施工に全面的に切り替えたのです。
彼らの仕事振りは先にバリアシートを貼り後からブローイングで高性能断熱材を吹き込んでいく。仕事はさすがにこの道のプロと納得がいった。

しばらくすると断熱材の施工問題とあわせて健康への影響が取り上げられるようになりグラスウールに変わる断熱工法を模索することになりました。
セルロースファイバーも試してみましたが、どうも「ピーン」とこない。
理由はグラスウール同様、気密工事が別途必要になってしまうのと、断熱材の重量も重いため壁の上部に隙間が出来てしまったことがあったためです。

次回は 「すばらしい断熱工法に出会った。」 につづく・・・


蓄熱床工法とそのメリット

本物の健康住宅をつくるための蓄熱床工法(SRC基礎)

シロアリ処理薬剤が一切必要なくなる。
シロアリや腐朽菌は生息条件である、酸素・温度・水分・栄養分のすべてが満たされないと活動できません。構造的に完全密封構造になるため、この条件を断ち切ってしまう施工になります。

湿気を寄せ付けない基礎。
押入れや家具の裏側に湿気がたまりにくくなりカビの発生もありません。
アトピーや喘息の原因になるダニやホコリと付き合わなくてすむわけです。
その仕組みは完全密封構造によって外部からの湿気を完全に遮断し、地中から立ち上がる湿気も砂利と砂利の隙間にある空気が移動しないため地中の水分の上昇作用も起こらない上、砂利層で蓄熱された熱が床全体に直接伝わり一定の温度を保つためです。

半永久的に水平・垂直、そして強度が損なわれず床なりなどが生じない。
ピアノや重い書棚もどこでも自由に置けます。
耐久性と心配な品質精度は・・・
まずコンクリートの水平精度施工が特殊冶具を採用することで実現できる。
一般的なベタ基礎は,建物の荷重や地震、車などの外からの振動を直接地中深くまで伝えてしまうため、地盤を刺激し沈下を増長させ不動沈下がおきやすくなる。
SRC基礎は、砕石や砂利層により地盤を直接刺激しないため不動沈下がおきにくくなるメリットも持っている。

天然の冷暖房効果が得られます。
砂利層は外気温の影響を受けにくく、年間を通じて温度変化も少なく安定しているため砂利層に蓄熱された温度は真冬の15℃から、真夏の25℃のサイクルを保ちながら、床上に天然の冷暖房効果が得られる。

地震や車、列車による揺れを減少させる効果もある。
基礎に使われているH型鋼材の内部土台は下地コンクリートと一体化されているため、従来以上の強度を保ち、安定したひずみのない土台が出来る。
計算上、基礎内の体積はベタ基礎の約3倍もあり、計算重量は約2倍になるため、地震や台風に強くなり、砂利層を持つ床下構造が振動を吸収分散してしまうのです。

これだけほかの基礎では得られないメリットがあり価格を考えなければ、間違いなくすばらしい基礎だといえる。
価格の問題を吸収するためにも、この基礎構造だからこそ出来る付加価値を創造すればよいのではないか。

オール電化対応の健康に良い1階全館床暖房がとてもローコストで出来る。
床暖房が快適で健康に良いことは間違いない蓄熱構造のコンクリート内に温水式床暖房の配管をすれば、低コストで効率的な床暖房が1階全体、トイレや玄関まで簡単に出来てしまう。これならば、電気式やガス配管の床暖房費用にくらべ絶対的な価格メリットが発生し、基礎のコストアップを消し去ってしまうに十分だ。

それに、蓄熱量の大きいコンクリートは小型のボイラーと併用することで、深夜電力を使うオール電化にも対応できるので、ランニングコストも大幅に安くなります。

小型ボイラーは、台所に使用する湯沸し機程度のものだから設置場所も選ばずボイラー燃焼音による近隣とのクレームもありません。
一般のガスや灯油ボイラーと比べ耐久性に優れ近隣からボイラー燃焼音のクレームなどの心配も一切ないのです。

基礎を価格でしか見ない場合、
熟練した基礎業者も必要になるこのような工法は採用することは絶対にありません。
しかし「長寿命とあわせて健康に良い住いとは」という質問を自分にすることによって採用すべき工法という結論に至ったのです。

次回は選択②
省エネで快適な住いに欠かせない
高断熱・高気密。 につづく・・・


本当の健康住宅を作るために  選択①

基礎は健康に害のあるシロアリ処理をしない。
オール電化対応の健康的な蓄熱床暖房を超ローコストで実現する。

住宅を簡単に理解していただくために一番下の基礎から考えて見ましょう。
基礎は、建物の構造にとって何よりも大切であることはいうまでもありません。
その最低条件は、上に乗る住宅を下からしっかりと支え地震などの災害に長期間耐えることです。

今は住宅の外周部を囲む布基礎が標準になっています。
土台などが腐りシロアリの餌食にならないように、床下の湿度を下げるため通風を確保し、乾燥させること大切です。
最近は、床下からの湿気を防止するため防湿コンクリートをして換気口ではなく土台と基礎の間にパッキンをはさむ方法が多くなったようです。そして、シロアリの被害から建物を守るためシロアリ消毒を5年に1回繰り返す。
これが一般的な工事と考えてよいでしょう。

シロアリの被害は、放っておくと とんでもないとこまで及びます。
下の写真は、築30年の木造住宅の解体で判明したシロアリ被害の状態です。

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1階の土台はもちろん、柱や2階の梁、そして屋根の垂木まで食われていたのです。こんなになった理由はシロアリ処理を定期的にキッチリしていなかったことに原因がありました。

もし、こんな状態で地震がおきたらこの住宅はひとたまりもなく崩れてしまい、住んでいた家族の生命と財産が損なわれる結果になってしまうことはほぼ間違いありません。

ここで、住宅の基礎部分について最近は二つの考えがあることをご紹介しましょう。
それは、「基礎から下を家の外」と考える従来のあり方に加えて「基礎から下も家の中」と考える新しい工法です。
一時期、外断熱がブームとなった時期がありましたが、これも木造であれば「隠れている木造構造部分の柱や梁も家の中」と考える断熱工法であり
その延長線上に基礎断熱といわれる方法があるわけです。

ところで、健康住宅である以上絶対避けたいこと
「シロアリ処理剤を住んでいる間は最低5年に1度まく」こんなに健康にストレートに影響する劇薬を住みながら床下に撒いていくとしたら・・・
・・・とても健康住宅などといえません。

家の外は、プラスの圧力、家の中はマイナスの圧力、気化した薬剤は間違いなく家中に広がることになります。
ハイハイをしている赤ちゃんや幼児、布団に寝ているお年寄りが最初に被害に遭うだけではありません。

家の中で過す生活の多い奥さんが、劇薬の影響を一番受けやすいのです。そればかりか近隣への住宅被害の報告も多くあり、我が家の問題ではすまなくなっている。
シックハウスというとホルムアルデヒドに象徴される化学物質が問題となっているけど本当は何よりも先に「シロアリ処理剤をなくす」ことが必要なのです。

数年前までは10年はシロアリに有効といわれる劇薬を使っていたけど、あまりにも強力なため住人はもちろん施工する業者もシロアリ処理剤による薬物被害が問題となり薬を少し弱いものに変えました。

結果として、5年に一度、シロアリ消毒の劇薬を撒き続けることになります。
一回平均10万円と考えると馬鹿にならない金額で、お金を使って健康に悪いことをするのは、誰が考えてもおかしいと思うのではないでしょうか。

木造住宅では、土台や根太などの床下に使われる木材をヒノキやヒバにすることでシロアリ消毒をなくす方法があります。
私は、床下空間にシロアリの餌となる木材があるから、消毒が必要なわけだから床下空間に木材を使わなければいいと考えました。

基礎断熱をして、断熱材はシロアリ対策がされていれば良いわけです。

そんな、シロアリに食われない外断熱材はあるのだろうか・・・・
一般的な板状の発泡ウレタンなどは、シロアリ対策はされていないのでまったく使うことは出来ない。
無機ガラス発泡体の断熱材が耐火性やシロアリに強く断熱性能に優れていることを知りました。

でも、価格や施工性は・・・
・・・施工性はまったく問題ないが価格は高い。

ローコストを最優先にすることが明確ならば、材料と手間を少しでも安くなる方法を選ぶのだろうが、私は本物の健康住宅を造ることが使命だと考えている。今、これ以上のものがないのなら価格に目を瞑っても採用するしかない。

わかりやすい事例ですが、住宅とはこういうコストの積み重ねで成り立っている。単純に坪単価いくらで比較できないのです。

では基礎工事をどのようにするか。

大学との共同研究・長時間にわたる実証データーをもとにした特許工法があった。その特許工法を採用するためには、最初に特許使用契約百万以上と、それに加えて一軒ごとの特許使用料が必要となります。

これも住宅コストに影響する問題はあるが、
健康についてはもちろん、大切な基礎として価格以上のメリットがあれば
採用すればよい。シンプルに考えることにした。

次回は 「蓄熱床工法とそのメリット」 につづく・・・


今 住宅は・・・

1カ月ぶり ご無沙汰の更新となりました。
いつの間にか季節は春、桜もほころび、新入学の季節となりました。
ここでもう一度 本物の健康住宅について書いてみたいと思います。

最近の住宅選びにおいては、
「そんなの当然でしょ」と考えられている建物に対する最低の基準があります。
地震に強い家、長持ちする家、健康な住い、快適な住いなど、どこでも宣伝文句にしています。
どこでも言うということは、そんなのは当たり前だと言うことです。

みんな同じならば、○○電器と△△電器の宣伝ではないが
「"他店より一円でも高ければいってください" 必ず、お安くします」が一番有効な宣伝になります。
同じメーカーの同じ品なら、価格とサービスが決め手になる。
価格とサービスとを比べれば、サービスは購入して問題があって初めて実感できるものでしょうから結果としては「価格がすべて」の購入判断材料となるでしょう。 ・・・違いますか?

家電製品と比べて住宅は、正直難しい。
なんだかんだといってはみても、家を建てようと考えているあなたの住宅に対する現段階の価値基準や知識・努力の範囲内で建つ家は決まってしまうからです。
そしてその後の家族の生活まで決めてしまうことになります。

それでは再度、健康住宅の条件を確認します。
心・体・お金と三つの条件を満たすこと。
そのために「避けたい、または出来ればやめたい」ことから一緒に考えて見ましょう。あなたが住んでいる今の家がマンションなどの場合、ピンと来る方とこない方がいるでしょうがここは一戸建てを検討しているという前提の下にこれからお話させてもらいます。

次回は選択①
基礎は健康に害のあるシロアリ処理をしない。
オール電化対応の健康的な蓄熱床暖房を
超ローコストで実現する。 につづく・・・


「住まいのスタイル」あなたはどっち!? ②

「いつでもきらく賃貸住宅」それとも「やっぱり持ち家」あなたはどっち
健康とは心も体もお金もバランスよく。

日本人は、農耕民族。
自然を愛し、恐れ敬いお米などの農作物を村の共同体で作ってきた。
移動する、引越しをする、自宅売却、できれば避けたいと思う人が大半だ。

「一所懸命」 土地に執着が強いんだよね。
ひとつのところに命を懸ける。
そんな生活にとって一番大切なことは「和」だった。

近所の人とのお付き合いは、主婦にとって変えがたい大切なもの。
新しいところで、また友達を作るのは結構気苦労だから。

「協調性とか和とか古いよ。今の時代には合わない」なんていわれちゃってるけど、そう簡単に二千年近くの習慣や価値観が変わりっこない。
人のものを略奪するのは「泥棒」でしょう。
この彼らとの違いは、どうしようもない。
だから、家も彼らのように資産にはならないのかも。

3世代にもわたって住み続けることのできた、昔の豪農や商家は次の世代には家の負担はないわけで、収入が減っても優雅な生活ができたのかもしれない。
でも、3世代、100年ももたず、たった10年もしないで価値のない中古住宅になってしまうとしたらそのときの残債と価値の差はマイナスになっている。
家を売っても借金だけが後々までついて回ることになる。

「なんだ、ならやっぱり賃貸がいいのか。」
ちがう・ちがう、最初に言ったようにしっかりと計画を立てた上で住宅はもってほしいと言いたいわけ。

月々8万円のアパートに住むとして、20年間で2000万円の支払いになる。2000万を払ったにも関わらず自分の物に何一つなるわけではないでしょう。

一方、住宅ローンとして月々家賃並みの返済で返す場合、金利を2.5%とすると20年間で元金1500万円借り、金利400万円支払うと総額1920万円。たとえ購入した不動産の価値が半分になったとしても元金の半分750万円は住みながら貯金したのと同じではないだろうか。

あなたが、自宅売却など考えない人だとすると価値が半減したかどうかは関係ないわけで、自宅を持つことでお金に返られない家族の絆や安心を手に入れることになる。

大切なのは資産になる家・負債になる家を、見極める目を持つことですね。


「住まいのスタイル」あなたはどっち!? ①

「いつでもきらく賃貸住宅」それとも「やっぱり持ち家」あなたはどっち
健康とは心も体もお金もバランスよく。

「なんたって自分のマイホームがいちばんだよ。現在は、貸家に居るけど、いつかは・・・・・」という人が7割いるという。 「男の甲斐性」いやいや「家は女の城」いろいろいわれるけどどっちも正解。

でもチョット待って。
ここは大げさではなくあなたたち家族の人生における一番大切な分岐点かも。

お金やリスクを考えなければそれは持ち家のほうがいいに決まっている。
貸家に比べればなんと言っても広いし、戸建は土地も付いていてガーデニングだって楽しめるし家族でバーベキューだってできちゃうわけで、アパートにいてはこんなことできっこない。

少々、通勤が不便になっても男って者は愛する家族のためになら、苦にはならないのだ。これは、縄文時代から変わらない男の性・そうDNAかもしれない。

漢字はその姿を形にしたもので「家庭」 家と庭がついて始めて家庭。
ということはマンションやアパートは・・・・時代が変われば変わるのかも。
持ち家の良さは、数え切れないほどありそうだね。

では、貸家に住み続けるメリットというとなんだろう。
莫大な住宅ローンに30年もの間 拘束されない。
いつでも、気楽に住まいを変えることができる。
駅前の便利なところにも住めるかな。などなど考えていた人たちもさすがに子供ができると真剣に自分の城を求めていく。

ここで大事なことは、計画性だね。
あなたは、「競馬・競輪・花札」など好きですか。
それとももっと大きく、先物取引・株式投資などをしますか。
たまに勝つこともあるが、素人の悲しさかほとんどの場合負けが大きいはず。

欧米人と違って、ほとんどの我が日本民族は投資や投機は嫌いな種族。
なんたって、彼らは狩猟民族、弱いやつを食い、略奪は生きるために当然というDNAである。だから住まいだって会社だって少しでも条件がよければ変わることは平気。
勝ち負けの世界の延長戦で投資をするわけで、住宅も投資の対象になっているわけ。だから絶対負けないために、手入れも怠らないし売却するときは持ち主がセールス顔負けに増築したことや設備を取り替えたことなど売り込むという。

というわけで、彼らにとって住宅とは楽しむとともに投資の対象になっているわけ。
だとしたら、支払うだけで自分のものにならない賃貸に住むことなんか考えられないでしょう。一部の人を除けばローンを組めない人たちが、一般的に賃貸に住みみ続けることになります。

「住まいのスタイル」あなたはどっち!②につづく・・・


花粉症に計画換気は良くない?

当社がテレビで放映されてから、全国のいたるところからお問い合わせをいただいている。

放送されたのは、せいぜい1、2分で会社の電話番号などは放送されていない。
どこで調べるのか電話やインターネットで信じられないほど問い合わせがある。
当たり前のことだが、テレビの影響はすごい。

しかしお問い合わせに答えていく中で、「うーん」と感じたことがある。
実際に苦しみ、少しでも楽になりたいという切実な思いの割には住まいと花粉症の関係に無頓着な人が多いのではないだろうか。

花粉の多いときはできるだけ外出を避け、外出時は薬やマスクを着用するとかさまざまな工夫はされている。
しかし、考えて見ると自宅にいても花粉は容赦なくついて回る。

とくに最近は、住まいに計画換気が義務となったため家の中は二時間に一回空気が入れ替えられる仕組みになっている。
これって花粉症の人には良くない仕組みなのでは。

一般に使用されている3種換気という仕組みは自然吸気・機械排気で外部の新鮮な空気を取り込み、家の中で発生した有害な物質の除去などには効果的なのだが、自然吸気口にフィルターがついていても全ての花粉を除去することは出来ない。ある一定まで細かく分解された花粉粒子は空気と一緒に花粉まで家の中に取り込んでしまうことになる。

「外出したときは、玄関で花粉をはらう」などしても24時間花粉を強制的に家に持ち込む仕組みがある以上、何の役にも立たない。
むしろ重度の花粉症に悩む人には害になることに気がついていない。

どうすればいいかというと、
重度の花粉症に対応できる換気システムは、機械吸気・機械排気の第一種換気装置で、なおかつ、高性能フィルターを設置して花粉を除去し、それこそ新鮮な空気を家の中に満たす仕組みになっていなければならないことになる。
これは建築業者も、知らないのであなたが知識として持っている必要があります。

結論としては、花粉症で悩んでいる家族が一人でも居るのなら新築するときには少なくともフィルター無しの3種換気はやめたほうがよいと思う。
重度の症状を持っている方がいれば、高性能フィルターつきの第1種換気をお薦めする。
せめて家に居るときは花粉に悩まされないためにも。

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第3種換気概念図 外気は自然吸気口よりそのまま取り入れられる

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第1種換気概念図 外気は一括してフィルターを介して各部屋へ供給される


住めば都 ・・・地縁が大切

今は30台の夫婦が土地と家を購入する中心の世代です。

つい最近までは、二世帯住宅を建てた家族も「二世帯住宅の難しさを知ったのでしょう」
少し離れたところに住むほうがお互いに、よいと感じているのだと思います。

考えてみれば当然なことで、特に都心部でない場合は費用的に考えると二世帯住宅に建替えた場合と土地つき新築建売を近くに購入した場合と大差ありません。
だとしたら、我慢して一緒に住むより「スープの冷めない距離」に住んでいたほうがお互いにプラスだと思います。

熟年世代は、一昔前のおじいちゃん、おばあちゃんと違って「孫の面倒をみて余生を過ごそう」などと考えていないのです。
むしろ、「やっと自由に使える時間とお金を有意義に使いたい」と考えています。

特に女性は子育て時代から培った趣味の仲間たちと楽しい時間を使っています。結婚を期に親元を離れていた若夫婦も、子供の誕生によってどちらかの親元の近くに引っ越してくる場合が多くなっています。
しかし親の立場で言えば、孫はかわいいものの、「孫の面倒を見る」という昔のような役割は望んでいません。

具体的な事例として私たち家族の場合を取り上げてみます。
もちろん、私たちが標準とは思いませんし多様な家族のスタイルがあることでしょう。それをお断りした上での「我が家族」です。

私たち夫婦も、子供たちにできれば近くに住んでほしいと願う年齢になりました。世間で言う、団塊の世代の夫婦でそれこそ戦後の焼け跡で成長し高度成長期や石油ショック、不動産バブルなどさまざまな経験をしてきたわけです。

家族の形も戦後大きく変わったといわれていますね。
大家族から核家族へと変わったことは、我が家もまったく同様です。
土地に根付くことなく、職場の移動、家族の増加にあわせ次々と住まいを変えてきました。

やっと、自分なりに落ち着いた場所は生まれ育った場所とは遠く離れた場所です。しかし子供たちにとっては、この川越の今の住まいが実家なのです。
多くの場合、住む場所や地域とのつながりが濃密なのが主婦で、長い間住んでいるこの場所こそ、居心地のよい都といえるようです。

子育て世代になると、とくに子供の学校や友達を変えることには多くの場合抵抗があり住まいを探す段になると今の住まいの周囲で考えるようになります。
中古住宅の購入した人の多くが「半径500メートル」以内に住む人だといわれています。

それは、地縁を家族の縁より重要にみている証拠かもしれません。
とすると、親の立場から言えばこの時期を逃すと二世帯住宅どころか「スープの冷めない距離」にお互いに独立した世帯を持つことも難しくなってしまうわけです。

我が家は、男の子供が二人いますが、長男は札幌で勤め結婚をして子供が誕生しました。お嫁さんの両親は札幌にいますので、昔のように「嫁をもらった」とは形ばかりで実際には、婿に行ったようなものです。

これは、私の場合だけではないようで「お嫁さんの実家」との縁がどちらかというと強くなっていく傾向があります。
それも、時代の流れといえるのではないでしょうか。

せめて、「もう一人の子供だけでも近くに住んでほしい」と思うのは親の本音。
そのために、近くに再生可能な中古住宅を購入することにしました。
この続きは、「再生住宅かすみ野」としてご紹介したいと思っています。


こんなに楽しい趣味はない

新築住宅を専門としてお客様のさまざまな要望を家・住まいとして形にする仕事を長いことしてきました。

今になって思うことは、住まいは「家族の成長や時代に合わせて姿を変えていかなければいけない」という単純な事実です。
今の生活にベストであるということは、違った生活になれば不自由なことになるわけでそういう意味で言えば、細部にわたるまで顧客と詰めきった住宅が正しかったのか疑問があります。

そんなことはわかっているにもかかわらず、今でも現在の要望をかなえるため日夜苦労をしている自分が滑稽でもあります。

新築時にお客様に言う言葉は、「おめでとうございます。」
「ご家族にとって待ち望んだ念願の住まいが完成しましたね。」
「ところで私から一言だけお願いがあります。」
「子供さんのいたずらに必要以上に神経を使わないようにしてあげてください。ご夫婦にとっては、快適な住まいでも子供さんにとってみると今までのように自由にできない住まいであったらかわいそうですから」とお話したりしています。」

新築時引渡し時に、不具合があるのは業者として当然あってはならないことですがたとえ、完璧な状態で引き渡したとしても年月とともに汚れていくものです。気持ち的には、新築だからこそ いつまでもきれいにしておきたいことは理解できるのですが、それよりも必要に応じて改修したりメンテナンスをすることのほうが大切です。

確かに、新築住宅が完成するまでの一年・二年という期間はすばらしく楽しい時間です。夢をいっぱいに膨らませ業者を決めるためのモデルハウスや現場見学会、カタログなどの検討はどんなに時間を使ったとしてもつらくないわけで、レジャーを楽しむ以上の「ワクワク」した時間を家族全員で共有できるのですから。

その証拠にほとんどの人が引渡しのときに言うことは
「もう完成してしまうの。毎日現場に来て家が少しづつ完成していく姿を見るのがとっても楽しみだった」
「毎日、夜になると懐中電灯をもって見にきていたのですよ。これからは、それがなくなってしまう」

夢が形になっていく過程ほど人をワクワクさせるものはないでしょう。
それだけに、新築住宅が完成した喜びとは別に「作り上げる過程を楽しめなくなった」ことに寂しさを感じるのです。

20年以上の長期ローンを組んで作り上げた住宅では残された楽しみといえば庭に花や芝を植えてガーデニングを楽しむ程度になってしまいます。
私どものお客様の中にも作り上げ続ける楽しみを継続したい。
趣味として日曜大工をしたい。
などの理由で一部を未完成にして引き渡すことがあります。

正直、新築時に一気に仕上げたほうが費用的にも時間的にもお得なはずなのに自分で好きなときに、好きなように家を完成させたいと考えておられるようです。

再生住宅の対象になるような住宅は、新築から20年以上経過した家がほとんどです。
はっきり言って、今の自分の理想的な住まいにするためには建替えたほうが早い。少なくとも、現在の満足感は比較にならないはずです。
しかし・・・・・・新築までの楽しみが終わったら次の機会まで待ちますか。

不満だらけの家だからこそ、それこそ長期の予定表を作り毎年一部でも満足する住まいに改善していくことができます。
暗い台所であったからこそ「明るく清潔で使い勝手のよい台所」に感激するのです。

人は、一箇所がよくなると次にまた改善したい場所がやたらと気になるもの。
そして新築と異なり無理をしない予算の範囲内で手直ししていけます。
新築間もない住宅の場合、壁に絵をかけるための釘さえも躊躇しますが古い住宅は、どのように手直ししても怖くはありません。

あなたや家族がそろって日曜大工よろしくリフォームすることもよいでしょう。
台所や洗面設備なども工夫をすれば安く手に入れることもてきます。
住宅部材を扱っている会社などには、カタログに載せなくなった商品が在庫としてある場合、格安で処分してくれるのです。
信用の置ける工務店や建設会社と懇意にしていると希望の商品が手に入るかもしれません。

最近多くなったのが、ムク材を使った内装の仕上げです。
これも、商品として十分な在庫にならないものは安く売ってくれます。
それらを使って、自分で楽しみながら住まいのリフォームをすれば、趣味と実益そしてご家族の尊敬のまなざしと笑顔が獲得できるかも。

どちらにしても、もともと評価としてはゼロまたはゼロに等しい中古住宅だからこそできる楽しみなのです。
もちろん、耐震性の向上などプロに頼んだほうがよい場所は依頼したほうがよいのは言うまでもありません。

次回 再生住宅工事
「住めば都 ・・・・・地縁が大切 につづく・・・」


再生住宅の総括

事実はまったくの新築住宅といってもよい。
いや、むしろ新築以上に費用がかかってしまったと思っている。
ここまでやる現場は、再建築不可の住宅だけなのかもしれません。

工事も含めて多くの出来事がありましたが、当初の目的はほぼ達成できたようです。

・ 建築年数と劣化の度合いの確認。
・ 建物の検査による評価では確認不能な解体実態。
・ 居住者によって家の状態が判断可能なこと。
・ 基礎の補強のあり方や耐震補強の方法。
・ 断熱気密工事の方法が新たに発見できたこと。
・ 「こうすれば、工事費はもっと節約できる」というポイント
・ 現場におけるさまざまな事柄をアドリブで処理する能力
・ プロジェクトを成功させる最適なチームの編成

 ・・・など、多くの気づきを得ることができたようです。

デザインについても、新らたな挑戦ができたと思っています。
時代とともに住宅デザインも大きく変化しています。
いつ建てた住宅なのかは、外観デザインである程度判断できるほど、流行にあわせて多くの人が同じような住宅を建てるからです。

今回は、時代の変化に影響されない住まいができました。
この再生住宅は、大変シンプルなデザインです。
厚化粧の住宅を見ている人、望んでいる人には物足らないことでしょう。
しかし、本物は余分な化粧をしないほうがよいのです。

見る人が見れば価値がわかる。
使えば使うほど、違いを日々感じ取ることができる。
そして、生活にゆとりをもたらすほど光熱費が少なくてすむ。

このモデルハウスは近い将来売却する予定です。
この建物を購入した人に、作り手としての思いや意図を感じ取っていただくと共に自然豊かでありながら、生活環境も整備された学園街で生活をエンジョイしてもらえれば幸いです。

そしてもう一度、住まいにとって大切なことを言いたいと思います。

どんなにきれいに見える建物でも、必要なメンテナンスをしないままでいると多くの箇所が腐りそしてシロアリの被害にあう事実。
新築してから何年たっているかという基準で中古住宅は見てはいけないのです。

どのように住まい、どのように手入れをしてきたかは、そこに住んでいる人たちの自分の家に対する愛情の裏返しです。
家の中や、庭など目に付くところが整理されていない住宅の多くは、必要なメンテナンスはされていないと見て間違いありません。

中古住宅の売買に当たっては、うわべだけリフォームされた住宅に魅力を感じるかもしれませんが、大切な部分が見えなくなってしまいます。
逆に言えばボロを隠して売り易くするために業者はリフォームするのだと考えたほうが間違いなさそうです。

何度も言うようですが、新築住宅の場合ちょっとした棚や絵をかけるための釘さえも取り付けるのは考えてしまいます。
中古住宅だと、自分の予算に合わせて必要な時、必要な場所を無理のない費用で自由気ままに変えることができます。

土地は昔に比べてずいぶん安くなり、建物つきの建売住宅がどんどん売れています。しかし、10年もしないうちに土地のみの評価でしか売れないとしたら、ローン残債がいったいいくら残っているのでしょうか。

「いや、とんでもない。売ることなどまったく考えていない」といわれるでしょうが現実に、多くの新築間もない物件が中古住宅として売りに出ています。
その理由はさまざまですが、建築年数の浅い売り家も多いのです。

賢い住宅の求め方として、
建売ではなく、注文建築の中古物件。
土地の評価と建物の評価をしっかりとする。
建物を使うことが前提の場合、見えない部分の調査をする。
などの注意が必要です。

次回 再生住宅工事
「こんなに楽しい趣味はない につづく・・・」


色を使わないインテリアデザイン

広々とした空間を作る。
都会的な、インテリアとする。
仕上げ素材は、健康によい本物の材料を選ぶ。
コンセプトはシンプルな本物の家具が似合う部屋。
自然の中にありながら、
都会の高級マンションにいるような室内が求められたのです。

「ところで、床材はどうする?」
「パインは、カントリー風で使いたくないし、メープルやオークもいまいちだな」
「どんな、床がいいと思う」

「赤みのあるカリンはどうでしょう」

「いいね、今まで当社では一度も採用したことがないから、サンプルをとってください」「それと、ムク材で自然な塗装がされていること」

サンプルは自然な塗装がされた厚さ15ミリのカリンムク材、幅は一定で長さはまちまち。色も、結構ばらつきがある。
塗装も普通に見られる床材と違って、いやなテカリはなく、ほっとする。

カラーフロアーなど、工場で合板の上に貼った床材を見慣れた人には物足らないかも。
造ったときが最高で、あとは年月と共にどんどん劣化する材料と違って、使い込むほどに魅力を増すことだろう。

この床材は、とっても固い。
オークの床材よりも固いのだ。
大工は、苦労してそれこそ一枚一枚丁寧に時間をかけて作っていった。

「壁などはどうしますか?」

「ドライウォールで仕上げはチャフ塗装仕上げにします」

「高くつきますね、健康塗料だけではだめですか」

「たしかに、内装仕上げの面積はものすごく多いから、高くなる」
「でも、それだけの面積が健康に直接影響する以上使うのは当然だよ」
「ここは、私の予算枠・・・・・」
勝手に自分で予算枠を作ってしまった。

チャフウォールというのは商品名。
原料は、ホタテの貝殻を長微小の粉末状にしたものだ。
現在年間15万トンのホタテ貝殻が廃棄されています。
この資源の有効活用を図るために八戸工業大学との産学共同研究バイオニックデザインによって開発された画期的な次世代型内装仕上げ材です。
これは、NHKをはじめ各テレビ局で何度となく放送されています。
公共施設や病院・老人ホーム・学校・ホテルなどにも採用されている健康素材です。
 ・ホテルニューオータニ札幌、青森県立今別高校、東北地方建設局環境教育体験館、山田こどもクリニックなど多くの施工実績があります。

当社の内装仕上げの約半数は、チャフウォールでもあるのです。
自然素材であるホタテの貝殻であるため色調はオフホワイトの一種類しかないのが欠点といえば欠点ですが耐火性に優れ、ホルムアルデヒドやVOCを一切含まず、他の建材・家具等から発散される化学物質を吸着分解、しかも廃棄時に公害の原因となりません。

入居者から一番わかりやすく評価されているのが
消臭能力でタバコやペットのにおい、各家庭特有の生活臭がなくなったといわれます。
あわせて、抗菌性にも優れカビやダニの発生を防ぐだけでなく、吸放湿性に優れ通気性と合わせて室内の結露防止と保湿に効果を発揮します。

チャフウール仕上げをより効果的にするためにもデザインが大切で、すっきりと仕上げるため壁と天井の枠もなくした。
大工は大変かもしれないが、普段はデザインにとって大切なこれらの枠はデザインを台無しにする場合がある。ついでに、窓枠も下台だけにしてもらおう。

すっきりとした白中心のインテリアの中に、カリンの床と同色の枠が取り付けられている。ドアも、余分な飾りを一切やめてカリン色で統一した。
本物素材を使うからこそ余分なもの入らない。
それこそ「シンプル・イズ・ベスト」と思っている。

次回 再生住宅工事
「再生住宅の総括 につづく・・・」


プラン・間取り

そもそも、景色を取り入れたくて生活スペースを2階に設定したのだから
広いバルコニー(洗濯干し場かな)も当然つけたい。
でも、大きすぎれば1階の部屋の日照が阻害されます。
アルミ製のバルコニーはメンテナンス的にいいけど、この家の考え方には合わないためサイプレスでバルコニーを作ってあります。

1階の個室は、8畳の寝室だけをつくり、それ以外の部屋は住む人の家族構成や生活の変化に合わせて自在に設定できるでしょう。

玄関の上は、吹き抜けになっていてキッチンから人の出入りがわかります。
玄関の正面は、ホールとして南に向かって7畳以上あり、ここは多目的な場所として造りました。

白く大きな掃き出し断熱サッシの前には、サイプレスで造られたウッドデッキが広がる。本当は、予算があればビルトインカーポートの上にも、ウッドデッキをつけたかったのだがますます、当初の予算より膨らんでしまうため、断念しました。
外部には、大きな外物置も作る予定になっている。

階段は、一般的な階段より二段増やし、ゆったりと2階に上がってもらえるように造りました。
階段の仕上げも、こだわった。
床材と同じ材料で大工さんが苦労して作り上げたのです。

次回 再生住宅工事
「色を使わないインテリアデザイン につづく・・・」


トイレ・洗面・バスルーム

キッチンが2階、寝室は1階、では洗面や風呂は・・・・
「風呂や洗面は、1階がいいのではないかな」

「個室の近くにあるのは日本ではなんとなく向かないかもしれません」
「普通は、1階にリビングダイニングや水周りが集中して、個室は2階になりますよね。そんな生活パターンに慣れていると、水周りを分離するのもどうかと思います」
「台所の仕事をしながら、洗濯もするのが生活の習慣になっていませんか?」

「たしかに、マンションなどはひとつのフロアーにまとまってるね」

「今回は、1階にはトイレと洗面台を取り付けて、脱衣を兼ねた洗面は2階にしたいのです」

広々とした、2階のリビングダイニングに隣接して、トイレや洗面・風呂を造ります。家族が中心に使う、でもトイレのドアがリビングから丸見えにならない工夫や脱衣に、十分な収納のスペースが求められます。

「ホテルではないのだから、収納を充実したほうがいいでしょう」

「広々としたカウンターの洗面もたしかに魅力だけど、ものが収納できない」
「まったく両方を求めるのは無理だけど、せめて洗面ボールも大型にして、カウンターは人造大理石、お化粧スペースでもあるから三面鏡のミラーキャビネットをつけたいね」

ミラーキャビネットの裏は収納スペース、アッパーキャビネット収納を付け、幅は900㎜とゆったりとしています。

でも、家族四人分の収納と、着替えやバスタオルなども収める場所がほしい。洗面所の中に間口900の収納を造れば脱衣と洗濯・着替えが一箇所で完了します。それと、1階にも収納十分の大型洗面化粧台がトイレスペースの中にあります。

風呂はユニットバスの一坪タイプ。
2階だから窓も大きく取れます。
浴槽のサイズも内法寸法1.35メートルと子供と一緒にゆったりと入れるサイズにしました。天井もドームタイプにして圧迫感はまったくありません。

今は、お湯はりもリモコンで簡単にできる時代。
キッチンにいながら、必要なお湯を浴槽に入れることはもちろん、温度の設定も思いのままです。
お風呂の中でも、リモコン操作ができますが、「ウッカリしてお湯をあふれさせたり、沸かしすぎたりする」ことがありません。
家事がますます簡単・快適になっているのです。

トイレは、2箇所。2階はウォッシュレット、残念ですが1階はウォームレットです。

次回 再生住宅工事
「プラン・間取り につづく・・・」


地震における耐震について

昨年 発生した新潟中越地震では、地震の怖さと日頃の備えの大切さを再確認されられました。
被害に遭われた皆様には心よりお見舞いを申し上げます。

私たちが家づくりのメインとしている、面構造のツーバイ住宅における被害の中間報告が日本ツーバイフォー協会より発表されました。
昨年11月30日までで、全供給戸数の96%の調査が終了しています。
ツーバイ工法の被害状況は以下の通りです
(対象 協会加盟で実績のある6社)

全壊の住宅 0棟
半壊の住宅 0棟

地震の揺れ、地盤の崩落により多少補修を必要とする住宅 4棟
クロスにシワやクラックが生じたが、居住に支障のない住宅 174棟

特に被害のない住宅 522棟

面構造のツーバイ工法の建物が家具の転倒などを除けば、しっかりと命を守っていることが伺える結果となっています。
また、家づくりに携わる責任の重さも改めて確認させられるものです。

住宅は家族の生命や財産を守るものとして、これからも家づくりのお手伝いをしてゆこうと感じた次第です。

次回 再生住宅工事 住宅設備編
「トイレ・洗面・バスルーム」


照明器具とインターネット

この再生住宅の中心はキッチンスペースなのです。
家事仕事の中心を占めている場所が、建物の中で一番快適でなければと考えました。

この敷地は、北東に向かって豊かな自然があり、特に2階に上がると眺めがいい。建物の一番の場所をキッチンとして設定することは当然のことです。

そのキッチンで使うキッチンシステムは・・・・・・・
うかつなものは使えないのです。
たとえ、辻設計士でも当社のベテラン主婦であり社員の飯島さんに意見を頂戴することにしました。

彼女も今、自宅を新築中。
もちろん、オール電化の住宅がまさに工事中なのだ。
当然、一般の主婦と比べれば住宅会社に勤めているのだから建物は詳しいうえ、自宅を作っている最中だからいろいろな意見を持っている。
しかも、仕事を持つ主婦として誰よりも生活の感覚が優れている。

「飯島さん、キッチンについての意見を聞かせてもらえませんか」
「いいですよ」

「どんなことがキッチンに必要でしょうか」
「いくつもあるけど、作業スペースが広いこと、掃除や後片付けが楽なことね。もちろん、キッチンには十分すぎるほど収納があって見た目にも明るい楽しいキッチンがいいわ」

「今回は、飯島さんのところと同じようにIHクッキングヒーターや食器洗い乾燥機も取り付けようと思っています。対面キッチンにするのですが、どうでしょう」
「一般的な対面のシステムキッチンは、作業スペースがすごく狭いのよ。それに、コンロ周りは壁でしきられて暗い気がするくらいの」
「主婦としては、広々とした大理石のカウンターがあって明るいカラーのキッチンがほしいものよ」

「もっと言ってもかまわない?」
「ええ、黙って聞いているとスッゴク高くなりそうだけど理想ですね」

「暗くしないためには、食堂との間の壁や吊り戸棚は要らないわ」
「でも、収納は?」
「それは、キッチンの反対側にレンジやポットそして電気釜も収納できてその他の台所用品もあわせて収納できるようなカップボードがあればすむでしょう」
「高くつきますよ」
「私は、理想を言っているだけ」

「もうひとつ、食堂側でも収納は必要ですよ」
「なんか、すごいキッチンになりそうな・・・・でも高そう」
「会長が予算を出してくれるといいけど」
「それは、相談してみればいいでしょう」

「私は諦めたけど、松下電工に私の言ったようなシステムキッチンがあるわよ。特に気に入ったのがワインレッドのキッチンが素敵ね」
「僕は、ブルーを考えていたのだけど」
「それは、辻さんが男性だからよ、女性だったらワインレッドよね」

隣にいる、女性の社員に意見も同じだったのです。

高断熱高気密のオール電化住宅に使う台所の排気は「同時給排気システム」のシロッコファンを採用します。それは気密住宅なのに壁に穴を開けたままでは、計画換気がうまく作用しないからです。

さて、飯島さんの言っていたシステムキッチンとは・・・・・
辻設計士も、どうせならいいものをまとめようと思ったようで、IHクッキングヒーターも一番よいものをセットにして持ってきたのです。
クッキングヒーターの食堂との仕切り壁はなくし、キッチン側から食堂が透けて見えるが食堂側からは見えないガラスのパネルを使うタイプです。

人造大理石のカウンタートップの幅はなんと98.3センチもあり食堂側は収納スペースになっています。カップボードは幅1.8メートル高さ2.3メートル
キッチンと同じワインレッドの家電収納タイプがしっかりと入っているのです。

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松下設備システム 集いフィットシリーズ

「会長、飯島さんの意見を聞いて主婦が希望する理想的なキッチンをまとめてみました。キッチンは一番大切な場所ですから、当初の予算ではなく見てもらえませんか」
「どうして、うちの人たちはいいものばかり使いたがるのかね」
「社風でしょう」
「それはわかるけど予算が心配だな」
「見積もりは取り寄せますが、定価は施工費ともで200万を少し超えるぐらいです」
「一般的な標準プランの場合は定価で50万程度だよね。カップボードやIH、食器洗浄乾燥機つきとは言いながら4倍か」
「この家は、主婦のために考えられたような家になったね」
「使い勝手もいいし、毎日の生活費である電気代も安くなりそうだ。もちろん、その分最初に投資する金額が一般よりはるかにかかってしまうけど」

そこまでやるの・・・・
どうせなら・・・・・・
こんなやり取りがあって、大幅な予算超過ではあるが、理想のキッチンをつけることになりました。
女性の夢は、高く付きます。

再生住宅コラム 今回が本年最終更新となります。
皆様 良いお年をお迎え下さい。

次回 再生住宅工事 住宅設備編
「トイレ・洗面・バスルーム」 につづく・・・


照明器具とインターネット

建物の設計者である辻さんには、照明器具はインテリアイメージとして大切な要素のひとつでした。

結構、こだわってますよ。
特に、階段上部の照明は必見。

yamas011.jpg

YAMAGIWA

船舶につけるような大きな照明器具が取り付けられました。
最近よく使われる「ゴールドカラー」はなくしています。
シンプルででしゃばることのない照明器具が各部屋に。

もちろん省エネを考えると蛍光灯になりますが蛍光灯の寒々とした光はいただけません。白熱電球色の蛍光灯で全体をまとめることにしました。
ホンノリとしたこれらの照明から出た光は、家族の団欒を一段と楽しいものにしてくれることでしょう。

再生現場は、給水排水などと同様、電気の配線工事もすべて新しくしました。
当然、これから必要なインターネットのLAN配線も各部屋に配管してあります。

matumacon.gif

マルチメディアコンセント

いまさらパソコンに普及がどうのこうのというつもりは毛頭ありません。
現実に、各家庭に普及していて古い住宅ではこのための配線をしていないため結構不自由しています。

どこの部屋でも、インターネットを楽しめるようにする、そんな時代が今きているのです。

次回 再生住宅工事 住宅設備編
「キッチン ここは、主婦の城」 につづく・・・


最低限の冷房機

今回の再生住宅は、
最低限の冷房設備で延べ床面積40坪の住宅の冷房効果を体験できることになります。
1、2階にそれぞれ一台の一般用のエアコンでどの程度快適な生活が可能なのか楽しみでもあるのです。

玄関には、吹き抜けがあり、まったくといってよいほど仕切りのないワンフロアーの住まいだから、普通は冷房も暖房も効果がないと思うかもしれませんね。
しかし、家全体を高断熱高気密にした住宅では、むしろ仕切りのないオープンな間取りのほうがより効果的なのです。

高断熱高気密の住宅では、今までの生活と違う考えや行動が必要だと思います。今住んでいる住宅の場合、冷房であれ暖房であれ基本的に住宅全体ではなく 今いる個室の空間を冷やしたり暖めたりすることが生活習慣として確立されています。

「寒いから、ちゃんと扉を閉めて」などという会話が家庭の中でされていることでしょう。しかし、高性能の住宅は「部屋という小さなスペースの考えを住まい全体に広げる」ことが大切です。

「冷暖房は、家全体を暖めたり冷やしたりする」ということになりますね。
あなたは「使ってもいない部屋まで冷暖房するのは電気代の無駄になる」と思うかもしれません。
しかし、結論から言えばむしろ今までの電気代より安くなるのです。
そして、各部屋間の温度差をなくすことによってヒートシュックによってお年寄りが倒れることも防げ、結露やダニの発生までも防止できます。
家全体が蓄熱体となり、冷房や暖房によって使われるエネルギーの貯蔵庫の役目を果たしてくれます。

ただ、ここで注意しなければいけないことは「何度も言うようですが生活習慣を変える」ということを理解しなければいけません。
あなたやご家族は「今までのエアコンの使い方はこまめにスイッチをオン・オフしていましたね」
これからは、「温度設定したら常に使用期間中はオンの状態を保つ」とことになります。無駄と思うかもしれませんが、たとえとして適切であるかどうかはわかりませんが車の運転で考えて見ましょう。

たとえば、「高速道路を時速80キロで巡航運転しているのと、市街地でブレーキを踏んだりアクセルを吹かしたりして運転する場合と比べる」とどちらが経済的ですか?

エアコンには、温度センサーがついていて自動的に一定温度になるとスイッチをオン・オフしています。ほんの少しの温度差分だけ常に暖めたり冷やしたりしてくれています。
住まいにとっては「外部から余分な熱の影響を極力排除する」ことのできている
高断熱高気密の住宅はこれが可能なのです。

夏場は、生活の工夫としてもうひとつお勧めすることがあります。
余分な熱を住まいに入れないために「窓の日射遮蔽の工夫をする」ということです。
簾やヨシズを外部にするだけでとっても効果的です。

次回 「照明器具とインターネット」 につづく・・・


蓄熱床暖房と電気ボイラー

床暖房といえば、高温床暖房を、ガス会社を始め多くのメーカーが採用しています。どちらかというと、この床暖房は昔ながらの個室単位で考えられているようですね。

テレビの宣伝などで床に寝ころがり、「あぁー、とってもあったかい」という宣伝をあなたも見たことでしょう。
これが、一般的なユーザーの床暖房についての知識です。
しかし、体が触れて温かく感じる床暖房は、低温ヤケドや体のバランスを壊す危険もあるのです。

直接床を暖かくするためには、かなりの高温で床材を暖めなくてはならないため床暖房に対応した床材しか使えません。
そして、工場で生産するためむしろ工事費まで含めるとびっくりする価格になっています。

費用が高いため、一部の場所しか使わないといったことになってしまい、家の中に不要に温度差のある部屋を造ることにもつながりますし、ランリングコストも馬鹿になりません。

それに比べて、今回採用している蓄熱温水床暖房は玄関はもちろんトイレや部屋の内部などの1階のすべてのスペースをコンクリートの蓄熱体を温水の循環で暖めて、その熱によって暖房するものです。

近隣との問題になりやすい屋外ボイラーを使わず小さな電気ボイラー1台を室内に設置して温水を循環させる仕組みになっています。
床が直接暖められるものではないため、どんな床材でも対応できます。

そして、空気を直接暖めないため「ムッ」としたいやな温熱や、部屋の上下に温度差も発生させないのです。
ここでは、あわせて床下に外気を循環させる換気の取り入れ口にしてあります。床下で温められた、空気が床に取り付けられたスリットを通じていえ全体に循環します。
換気と一緒に暖められたマイルドな新鮮空気が家全体を包み込むことでしょう。ここで大切なことは、床下の空間をシロアリ消毒しないことですね。せっかくよいシステムであっても健康を損なっては、価値がありませんから。

これは、電気ボイラーで温水を循環させコンクリートを温めて蓄熱した上で、建物内部を温めるものです。
一度 蓄熱されると、長時間効果が長続きし健康にも優れた設備といえます。

ここに使われている電気ボイラーは、他の石油やガスのボイラーと違って、燃焼音を発生させませんから近隣にご迷惑をかけることもありません。
まったく燃焼部分がないため室内に設置して音もなく床を暖めてくれる上、メンテナンスの必要もありません。故障する燃焼部がないため、長いこと使える機材です。

電気会社と契約をするときに、時間帯別の契約をすれば深夜から早朝にかけて蓄熱させ電気代を割安にすることができます。

次回 「最低限の冷房機」 につづく・・・


IHクッキングヒーター

忙しい現代の主婦には一番喜ばれることがいっぱいあります。
社員で家を建てた人はたくさんいますが、特に評判がIHヒーターはよかった。
特に、主婦にとってはしたに書いてあるような理由があるのだろうか、毎日使うだけになくてはならないものとなっているようです。

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National製 IHクッキングヒーター

● 強い火力と安心な機能
快適なキッチンの主役でもあるIHヒーターは直接加熱方式で熱効率が高いのです。磁力線で鍋全体を発熱させるため約83~90%という高い熱効率が得られます。
だからお湯が沸くのも早く、強火の料理もお手の物になります。また火力の微調整もかなり細かくできるのです。
火力はガスコンロと変わりませんが、火を使わないため立ち消えの心配もなく、たとえ消し忘れても自動OFF機能があるため安心です。

● お掃除簡単、清潔なキッチン
ガスのように燃焼がないため、上昇気流による油の飛び散りも少なくキッチンはいつも清潔です。「換気扇が油でベッタリと嘆くこともありません」
フラットなトッププレートは吹きこぼれてもサッと拭くだけで掃除が簡単。
加熱時以外は調理代としても使えるので、キッチンスペースも広く使うことができます。

これら優れた機能が備わっているため、当社では新築住宅の多くがIHクッキングヒーターを採用しています。
再生住宅は、今一番進んだ住宅のシステムを導入することが条件ですからIHクッキングヒーターは当然ですね。

次回 「蓄熱床暖房・電気ボイラー」 につづく・・・


エコキュート電気温水器

実は、オール電化住宅がなかなか普及しない理由のひとつに、電気温水器があるのです。知っていましたか?

これは、敷地 特に近隣とのスペースにゆとりが取れないため設置できないという単純な理由です。
我が家は新築したときから電気温水器を使っていて20年になりますが、19年目にして電気温水器を初めて交換したのです。お風呂には、追い炊き用としてガス釜をつけてあるのですが、ガス釜は現在使っているもので4台目になります。

一方、電気温水器は故障が少なく、大変長持ちしてくれたのですが、交換したわけは二つありました。
ひとつは、電気温水器に給水する水道管がさびて赤水をタンクに送っていたからです。タンクも当時はステンレスではなかったようで腐食が進んだのが交換した理由です。

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エコキュート(ナショナル)

最近、電気温水器でもエコ給湯タイプも出ていますね。
この現場は、設計やメーカーとも相談し、エコキュートを採用しました。

エコキュートは当初は設備や工事費なども高いけど毎月のランニングコストは安くなります。家庭のランニングコストの30%以上がお湯にかかる費用だといいます。
このエコキュートを使うと一ヶ月の電気代が「なんと1000円程度で済む」というのです。もちろん、電力会社と相談して深夜電力などの契約を結ぶ必要はあります。

この程度の費用で済むということは、設備費用の価格差程度はおそらく5年程度で解消できる計算になります。
そして、ガスや石油ボイラーのように騒音がないため近隣に対しても安心なのです。もちろん、2階であっても水圧はしっかりと確保できる仕組みになっています。

それと以外に大事なことは、貯湯式であるため地震などの災害時に万一断水してもタンク内のお湯が生活用水として使えることです。

ここで、エコキュートとは・・・について最低限の勉強をします。
まず、エコキュート「CO2冷媒給湯機」は電気のエネルギー(コンプレッサー)で大気中の熱を上手にくみ上げて、お湯を沸かすために必要なエネルギーをつくります。
電気のエネルギーをそのまま熱に変換するのではなく、自然エネルギー(大気熱)を利用することで、使用する電気エネルギーに対して約3倍の熱エネルギーを得ることができ省エネに抜群に優れています。
また、環境にも優れていて、ヒートポンプシステムの冷媒に自然界に存在する
CO2を使用し、オゾン層の破壊や温暖化ガス排出を抑制します。

次回 「IHクッキングヒーター」 につづく・・・


オール電化住宅

このニュータウンには、坂戸ガスが各敷地に当初からガス配管をしてあります。
当時は、オール電化住宅など考えてもいなかったわけですから必要だったのですが、今は、珍しくはなくなり今回の再生住宅はオール電化の家を造ることになりました。

工事中にガス会社から「ガスの供給はいつごろに」と確認の電話がありましたが、「オール電化にしますから」といってお断りをしました。ガスを使わない健康で安全な生活はこの住宅計画の骨子でもあったからです。
オール電化住宅には、当然のことながら電気がエネルギーのすべてです。


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ここで、そのメリットを考えてみると
●クリーンなエネルギーで使用しても水蒸気やCO2の排出がないこと。
その結果室内の結露が少なくダニ・カビの発生を抑制できます。

●安全・安心な室内環境が実現
電化住宅では燃焼を伴わないため火災の危険性が低い住宅となる。
その意味では、「高齢者対応の住宅」といわれています。

●省エネで省マネー(家計)
これら電化システムに用いる機器・設備はすべて省エネタイプとなっているため、その導入によってエネルギーの節約とランニングコストを抑えることができます。また、割安な夜間電力を上手に活用すれば、さらにランニングコストを大幅に下げることが可能です。
 
IHクッキングヒーターは掃除が楽でキッチンを常に清潔に保つことができます。
特に揚げ物などをしたときに油の飛び散りが少ないうえ、上昇気流がないので、換気扇に「油がべったり」ということもありません。
油がこびりついた換気扇掃除は、年末の大掃除で一番厄介なものです。
これがないだけでも、IHクッキングヒーターはありがたいですね。
それだけではありません。
家を建ててからかかる費用の中で大きい光熱費を無駄なくスリムにしながら快適環境の生活を実現するためにも、オール電化は役に立つのです。
まずは、これらのオール電化の内訳をご紹介しましょう。

次回 「エコキュート電気温水器」 につづく・・・


ライフライン 見えない工事 2

配水管の防音工事
これも、まったく見えない部分で、注文住宅を造るときに何かと細かい部分まで気をつかうお客様やプロの設計士でさえ、ここに注意を払う人はほとんどいません。

1階に水周りが集中していればよいのですが、ほとんどの家では2階にもトイレや洗面などの設備がついています。
この再生現場では、風呂、洗面、トイレ、キッチンなど本来1階にある設備が2階にあります。ところが、これら排水の防音パイプが予定に入っていなかった。

私が、現場を確認すると普通の排水パイプを取り付けていたのです。
「現場監督から、防音パイプの指示がされてないの?」
「ぜんぜん聞いていません。」
「普通は、防音パイプを使うのが当たり前だと、監督が考えていたのかもしれないね」
「いや、むしろ今まで防音パイプを使うことが珍しいですよ」
「悪いけど、工事を中止して防音パイプに交換してください」
「会社には、私のほうから連絡をしておきます」

当然と思っていたものが現場では違った。

1階に寝室があれば2階の排水音は、眠りを妨げるいやな音である。
まったく音がしてはいけないなどと、現実離れしたことを言うつもりはありません。
しかし、少しでも工事中に配慮することによって気がつかないけど快適な住まいができる。

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防音排水管

2階で歩く音もなくすことは木造住宅の場合難しいが、少しでも改善する工夫は必要だ。今回も、1回の天井裏にロックウールを充填して音を少なくする工夫はしている。

それでも、音はするはずだが対策をしたのとまったくしないのでは大きく異なります。
快適に生活するために、いくつかの条件はあると思う。
その中のひとつが、内外で発生する騒音といえるでしょう。
これも、後からはできない工事なのです。

次回 「オール電化住宅」 につづく・・・


ライフライン 見えない工事 1

ステンレス配管
新築だけでなく今回の再生住宅でも、給水・給湯配管はステンレスを採用しています。

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ステンレス配管

配管は長期間使用することで、赤水の原因となる錆が発生し配管を詰まらせたりします。そして、エンビ管は環境ホルモンの心配があると指摘されています。

これも、他の配管に比べ高額ですが健康に配慮して採用しているわけです。造ってしまえば交換することはまずない工事で、住む人の目に触れることもありません。
見栄えだけを大切にする人には物足らないかもしれませんが、快適、健康に暮らす大切なことではないでしょうか。
あなたは、どのように思いますか。

この問題だけでなく、見えなくなりほとんどやり直すことのない大事な部分こそ住宅にとって一番費用もかかることが、お分かりになったでしょうか。
逆に言えば、建売などは見えるところに費用を多少多めに使えばいいのです。材料も・手間も・そして基本性能も考えてはいませんよ。
売れさえすればよいのだから、見えるところだけ少しだけ厚化粧するわけです。

大切なことだから、もう一度。
見える部分も大切には違いません。いらないなどとは、いいませんが
見える部分は、いつでも簡単に交換できるところです。
見えない部分は、やり直すことがないし、するとしたら見える部分の何十倍もの費用がかかることを理解してほしいのです。

次回 「ライフライン 見えない工事 2」 につづく・・・


快適を求めて 断熱・気密工事と冷暖房計画

快適に暮らす、この問題は家を持つ人の誰もが望むことではないでしょうか。
構造は丈夫だけど、デザインは好きだけど・・・ でも夏は暑いし冬は寒い家。
そんな住宅が、今でも新築住宅として建てられています。

何よりも住んでみなければわからないのが、この部分。
住んでみて初めてわかるのだから始末が悪い。

また、ほかの家の住み心地と比較することもできないものだから
「まーこんなものか」と思ってしまう。

このような家では、暖冷房にかかる費用ランニングコストも馬鹿にならない金額となっています。
「仕方がない、多少の住み難さは我慢しよう」
「毎月の生活費が大変だからね。こまめに消そう」なんて思うのです。

中には、「安いから」といって、新築住宅でありながら家の中で開放型の灯油ストーブを使う家があります。 世の中、オール電化の家も増えてきているというのに。なによりも、健康や安全面を考えるとやってはいけないことです。

新築住宅であれば簡単な(私たちにとっては、当たり前の工事)高断熱高気密ですが、再生となると実は一番大変な工事なのです。

考えてもみてください。
屋根裏や外壁の中に断熱材をしっかりと入れることを。
屋根裏はまだ何とかなりますが、壁の中というと外か内かのどちらかの壁をすべて壊さなければならないということ。
それは、ほとんどの場合内装を壊し、新たに作り直すことにつながります。まだ、外壁をすべて壊し、やり直したほうが安いし簡単かもしれません。

サッシは、古い家はアルミサッシのシングルガラス。このままでは、断熱材をしっかりと入れても窓から熱は自由に出入りしてしまう。
その上、サッシサイズも昔の1.8メートルと今のサッシに比べると低い。
ね、簡単にはいかないと思いませんか?

サイズはあきらめられるのであれば、ペアガラスにしてなおかつ内側を樹脂サッシにする方法もあります。

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結露のない断熱樹脂サッシ   ㈱シャノン

床下は、下にもぐって断熱材を差し込めば「まー、なんとか」 それでも、気密までは取れませんが。

大きな工事と思われている、耐震補強のほうがよほど費用も時間もかからないのです。それだけ、高断熱高気密の快適な住宅に再生することは大変なことです。

しかし、大変ですが住宅の基本的な性能が優れていれば「小さなエネルギーで健康で快適な生活」が当たり前のように得られるのです。そのためには、断熱材、窓などの外部建具をよく吟味して選ぶ必要があるのです。
その上で、それに合わせた冷暖房計画を立てることがなによりも必要なことになります。

断熱・気密工事
基礎部分は、外部断熱材を巻き込み基礎からの余分な熱損失を防ぎます。
外壁と、屋根部分は現場発泡断熱材でグルリと建物を囲い込むことにしました。蚕のような真っ白な糸を引きながら次々と外壁内部や小屋裏を包み込んでいきます。
工事の職人によるミスもなく安定した断熱効果をもたらしてくれるのです。
このように高性能な断熱工事はよほどの高級住宅でなければ採用しないでしょう。

価格も一般に使うグラスウールなどの断熱材に比べると大変大きな差額があります。しかし、経年劣化も少ない上、高気密までかなえてくれるのです。
壁体内での結露もなく、建物の長寿命を支えてくれるのですから、しっかりと採用することにしました。

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壁厚いっぱいに吹き付けられた断熱材 屋根裏に施工された断熱材

断熱のレベルは壁が約100ミリ・屋根は200から250ミリほどの吹き付け厚になります。この結果、断熱気密の性能は次世代の最高レベルになっています。あとは、窓から入ったり出たりするエネルギーをコントロールすれば完璧です。

窓・外部建具
樹脂サッシと高断熱複層ガラスが冷暖房費を大幅に節約します。
框と枠は樹脂一体成型によって一般アルミサッシの約3倍という優れた断熱性能を持っています。
窓はガラスによっても性能に大きな違いが生じます。今回は、新築住宅で採用している「シャノンウインド」をすべての窓に採用してあります。

このメーカーのよいところはたくさんありますが、日本の生活に合わせてさまざまな窓を提供していることでしょう。
防火認定サッシもあり、曇りガラスなどにも対応できています。
一般的に近隣が接している日本の建築では、窓からプライバシーが脅かされる恐れがあります。こんなことが原因で、近所付き合いが気まずくなったら楽しい建物にならない恐れがあるわけで、曇りガラスの対応はうれしいものです。
気密性能・水密性能・耐風圧性能・そして遮音性能も優れています。
屋外からの音を遮断し、室内の音も漏らさないプライバシーに優れたサッシです。

計画換気
高気密住宅でしかできないことに計画換気があります。
気密が取れている住宅では計画換気によって家の空気が一年中新鮮に保たれるようになり、あえて窓を開ける必要はありません。

しかし、春とか秋などの気候のよいシーズンは思いっきり窓を開けて外気を取り入れていけばよいのです。
計画換気は、窓を開けてしまえば効果はありませんが、スイッチのオフはしないほうがよいと思います。スイッチを入れ忘れてしまうと計画換気の効果が得られないからですね。今回の換気システムは、床下から新鮮な空気を取り入れるようにしました。

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効果のひとつは、蓄熱されたコンクリートの熱を効率的に使うこと、そして建物の床下空間を乾燥状態にすることで耐久性を高めることができるからです。
地中の温度は一年を通じてほぼ15度程度といわれています。
夏は、この冷たい地熱を家の中に取り入れることができると考えています。
そのために絶対条件は、「有害なシロアリ消毒などの物質をこの床下に使わない」という必要があります。

次回 「ライフライン見えない工事」 につづく・・・

効果のひとつは、蓄熱されたコンクリートの熱を効率的に使うこと、そして建物の床下空間を乾燥状態にすることで耐久性を高めることができるからです。
地中の温度は一年を通じてほぼ15度程度といわれています。
夏は、この冷たい地熱を家の中に取り入れることができると考えています。
そのために絶対条件は、「有害なシロアリ消毒などの物質をこの床下に使わない」という必要があります。

次回 「ライフライン見えない工事」 につづく・・・


屋根と外壁とサイプレス・・・?

屋根は、瓦は重たいし、地震を考えると適切でない上、デザインとしても採用できない。コロニアルは安くてポピュラーではあるが、メンテナンスを考えるならばもっと良いものにしたい。

一番適した屋根材はガルバリウム鋼板。
この屋根材の価格は確かに高いが、デザイン・耐震耐久性に優れている一品です。
という理由があって、価格は我慢してガルバリウムを採用することにしたわけです。

再生住宅の現場を見た人の中には、「屋根はトタンなの、安い材料を使っている」なんてトンチンカンな人もいたようだけどもっと勉強してね。

再生現場の敷地は、北東の角地、周囲には樹木も多く自然が豊かなせいか、反面、湿度は多いような気がする。北東の窓からは雑木林とその先には、石坂ゴルフ場が見えている。

絶好のロケーションには違いはないが、この環境のマイナス部分も解決しなければ。建物のデザインイメージ上、外壁は、モルタル下地の吹きつけとして考えているが、それには外壁のコケやひび割れを少しでも少なくする工夫が必要と思われる。

この問題を解決するために、外壁にシロアリの処理をした通気用の胴縁を取り付けます。どんなに、杉材は暴れが少ないといっても、生き物です。
一定の動きは無視できませんし、この乾燥収縮は直接外壁の仕上げをすればクラックなどを引き起こしてしまいます。

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防水紙と通気胴縁

構造材に胴縁を加えることによって、この影響を少なくすることができます。そして、外壁の内部に通気用の空間を作ることによって木材の湿気による影響を防ぎます。あとは、特殊なモルタル素材とコケを防止できる仕上げ材を採用すればよいのです。

見学に見えた方や、これからこの家の住人になる家族の人たちには見えない部分ですが、丈夫で長持ちするということだけでなく「新築を超えた再生住宅」というこのプロジェクトには欠かすことができません。
モノトーンの外部にデザインポイントとして取り上げたのは「サイプレスでつくられた羽目板とバルコニー・ウッドデッキ」です。

ここで、なぜ「サイプレス」という木材を採用したのかお話しましょう。
今回の現場は、悲惨なほどシロアリの被害にあっていたことはここまでお話したとおりです。当然再生現場に最初に要求されることは、シロアリ対策が一番になります。
かといって、シロアリ処理剤などを散布することは「健康住宅を造る」という当社の考え方に反します。

建物の外部に露出する木材についても木材そのものの優れた防蟻性能が要求されるのは当然です。外壁に使えて、なおかつバルコニーやウッドデッキとして使える優れた材料はとなると「オーストラリアンハードサイプレス」が一番適していたのです。


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サイプレス

オーストラリア東海岸地方では、古くから床材、枠材、エクステリア、構造材などに幅広く使用されています。
台湾ヒノキやヒバ、米杉などと同様に、元来含んでいる天然成分がシロアリなどの害虫を寄せ付けません。また、油分を多く含み、水に強いため防腐効果が高いのもこの木材の特徴です。

適材適所という言葉がありますが、サイプレスは外部に使用する木材としては抜群の性能を持った材料であることは間違いありません。

次回 「快適を求めて断熱・気密工事と冷暖房計画」 につづく・・・


再生工事開始 基礎から棟上

何度とやり直し、再生住宅という新しい考え方に一番ふさわしいプランが出来上がった。
環境との調和を考えて建物の外部に使用する色は、最近のプロバンス風の家とまったく異なるモノトーンの地味な色を採用することにしました。

あえて流行に背を向けて、いつまでたっても飽きることのないグレーのモルタル吹き付け仕上げにサイブレスという木材を玄関周りに使用したものです。

間取りは、車庫の増設に伴い一部を縮小し、東側に一階二階とも増築。
まずは、基礎の増設と撤去にかかることにし、あわせて既存の基礎の内部に基礎工事をした上で、特殊な耐震補強で双方の基礎を連結します。

建物の内部には、防湿シートのうえに砕石を敷き詰めた上で鉄筋を配して蓄熱床暖房用の配管を行います。
さあ、いよいよ基礎の内部にコンクリートを流し床下の完成です。

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左 防湿シートと床暖房温水配管

右 土間コンクリート打設作業

土台は古い住宅でもシロアリの被害の少なかった青森ヒバを採用し健康に影響の多いシロアリ消毒を床下からは排除したのです。
大引きは使わないですむように、剛床構造としてプラスチックの束を採用しています。
これによって、この建物に必要なシロアリ処理は建物の壁立ち上がり1mさえしてあげればすむことになります。

立ち上がりの部分は、これからシロアリ処理ができない部分なので注意して施工します。
基礎はガラスで作られたシロアリ被害にあわない「コリグラス」という断熱材、そして外断熱としてコンクリートで暖められた熱を逃がさないようにします。蓄熱コンクリートと床の下地合板の間は空間があり、計画換気の空気が床下を循環して建物内部全体にいきわたる計画です。
これによって床下は常に乾燥し、シロアリの生息できる条件をなくします。

さて、ここで柱などの構造材を組み込むことになるわけです。
新築はほとんどが、工場でプレカットされた構造になっていますが、再生住宅は現場で採寸しながら昔ながらの「刻み」が必要です。
国産杉の4寸の通し柱を7本と3.5寸が一本で主要構造柱を構成しています。
普通に比べて通し柱が多いのは、総二階と構造的に安定したプランであることにあわせて将来の間取り変更を容易にしたスケルトン・インフィルの計画に基づいています。

ところで、あなたはこんな疑問を持ちませんでしたか?
「こだわって造るのだったらヒノキのほうが杉よりもいいのではないか」
私も、あなたと同様にこの件を辻さんと棟梁に確認したのです。すると、

「会長、たった8本の通し柱を杉からヒノキに変更したところで見せる柱ではありませんからせいぜいあわせて3万と差額はありません」
「和室のないモダンな建物になりますので柱のほとんどは壁の中に隠れてしまいます。そして、柱としての圧縮強度はほとんど差がないのです。赤味の多い杉の強さは優れていますし、なによりもヒノキに比べて狂いや暴れが少ないのです」
「大工の棟梁の意見はどうですか?」
「棟梁もまったく同じ意見です」
「わかりました。それでは杉を使うことにしましょう」

というようなわけで、吟味された杉が通し柱として採用されることになり、管柱も3.5寸の杉柱が採用されています。

棟上してから、養生のためにしばらく置きたいという意見があり、屋根の仕上げが終わってから約1カ月の間は養生期間にしました。
使用した木材は、

土台青森ヒバ 20本
通し柱杉4寸 7本
3.5寸 1本
管柱杉3.5寸 93本
間柱杉 550本

その他は、木材見積もりとして確認していただけるようにします。 一階と二階には健康に配慮した上で、ラーチ合板の下張りをしました。 特に二階は、柱や壁を極力排除し広々としたリビングダイニングキッチンを造るため、実に、28ミリもの分厚い合板を使っています。 これによって、一階の余分な梁を少なくして一階にもさまざまに変化対応できる空間が生まれてくるのです。

ゆがみを直し、ボルトやナットの増す締めを直角や水平を確認しながら構造の完成です。
筋交いを入れて、耐力壁を造るのが木造の一般的な工法ですが、よりいっそうの強さを求めて外壁に構造用合板を採用してあるのです。
このコストは正直大きな金額になりました。


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既存基礎と新しい土台を強力に緊結する耐震補強金物

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入替られた構造材 梁は既存のもの 筋交と構造用合板で補強された耐力壁

次回 「屋根と外壁とサイプレス・・・?」 につづく・・・


再生住宅の見積り

解体の結果、既存家屋の材料はほとんど使うことができないことがわかりました。
それでも、既存の基礎は内部に基礎工事をして補強金物で接続することや使える梁は一部サイズを直しながら利用することを前提にして見積もり作業を開始しました。

顧客に提出する工事見積書には記入する、現場管理費用、設計費用の原価を除き、あわせて最終の会社経費も計上しない実行予算の見積書の作成です。

この現場では、再利用可能なのは、かろうじて基礎工事の一部でしかなかったため、新築住宅用の見積書の作成に近くなるのですが、既存基礎と新たに作る基礎工事との接続補強金物などの捕捉材が必要になります。

最終図面と仕上げ表をもとに、数量の拾いをして実行原価が確定します。
ここで、設計の辻君から仕上げについての要望がありました。

「会長、内部のイメージを都心にある高級マンションでイメージしているためドア枠や窓枠、幅木などをいつも使っているパイン材ではなくしたいのですがどうでしょうか」
「塗装仕上げを、一段と良くするにはタモの集成材を使おうと思います」


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「タモの集成材は、階段や台所のカウンター、家具などに使う高い材料だよ。それに、さまざまな加工をするにはあまりにも硬い材だと思うし、大工も大変だけでなく加工に要する費用も何倍もかかるはずだ」

「たしかに価格も高いし加工にも時間がかかりますが、仕上がったときのイメージはこれしかありません」

「わかった。これで当初の予算が守れなくなる可能性はあるが、業者から見積もりを取り寄せてみた上で、決定します」
標準の設備などを一応選択して仕上げ表を作成したがこれからも追加になることを予測させるのには十分な会話であった。

出来上がりのイメージをはっきりと持っている設計士、それもカラーやデザインに対してこだわりを持っている以上当然のことだ。

イメージは辻君に任せて、私は健康や快適な温熱環境、そして将来に対して十分耐えられる可変空間の追求をテーマにしていた。基本的な部分だけに、辻君よりもむしろ私のテーマの追求のほうが大きな費用が必要になる。
健康な住まい、耐久性、耐震性は当然として、あわせてシロアリ対策、床暖房、オール電化などもやらなければならない。

「会長、ここまでやってしまうと将来売却するのにやり難くなりますよ」
「周辺の中古住宅相場や新築建売の価格から見ても3000万以上になったら難しいのではないでしょうか?」

「建売や、中古住宅を基準に考えたら確かに難しいね」
「でも、古い家を新築40坪以上に建替えた場合、総額として最低2500万はかかりますし、建売では30坪程度の住宅で住まいとしては最低の広さでしかありません、土地の広さも60坪あるのは少ないはずです。購入しやすい価格ということで考えると、それは安いに越した人はないのですが、私としては、まず売ることを考えないで納得いく再生工事をやりたいと思います」
「結果として、これを購入する人が当社にとって損金の発生しない価格で買えればと考えた場合、今回はそれこそ裸の原価でよいと考えています」
「現場管理の人件費や交通費、設計費用などは赤字になったとしてもそれはそれで仕方がないと覚悟しましょう」
「それと大事なことですが、工事業者に特別な価格をお願いしないことです」
「モデルハウスというと、業者は赤字工事を覚悟することが一般的です。しかし、過去にもモデルハウスの建設で特別単価をお願いしたことは一度もありません。長くよい取引を続けるためにも守りたいと思いますので、留意しておいてください」

詳細見積もりを作る作業は、3日ほどかかったが大体予定した金額になっていた。ただ、やはり問題なのは大工工事の金額が一般の新築住宅よりかかりそうなことだ。

いつもより、余分に設定したのだが追加は覚悟したほうがいいかもしれない。
モデルハウスということで、社内からもいろいろな意見が出てきた。
とくに、主婦である女性のスタッフは「キッチンの設備はもちろんカラーと収納を充実したほうがいい」という。
「どんな色がいいか、ドアのカラーサンプルから選んでください」というとエンジ色の華やかな色を選び、キッチンカウンターは広々とした対面型の人造大理石がいいという。
同じ材料で、カップボードまで選び、これなら主婦が楽しく台所作業ができるはずという。
それから・・・・・食堂側にも収納を同じ色でつけたらもっといい。
辻君は、ブルーのキッチンをイメージしていたらしく大胆な色使いにびっくり。しかし、本人にとっても納得できる色であったためかその意見を採用することになりました。
そして予算は何倍にも膨らんだのです。

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松下設備システム 集いフィット

こうなったら私も意見を出したい。
「収納スペースを充実したいと思うけど、できますか?」
「家庭でもろもろと使う日常の収納は最終的に間取りを確定させるお客様が決めたらいいとして、外に大きな物置を作ってください」
「材料はなんとかするとして、作るのはあなた達です」
「それと、サイブレスを取り寄せますからウッドデッキも一緒に作りましょう」

今回の再生住宅は、購入した人が最終的な間取りを決めることができるように作ってあり、建売やマンションのように当たり前すぎる間取りなど最初から作るつもりはなかった。


次回より いよいよ鳩山再生住宅 工事編がスタートします。


2004年5月よりこのコラムのページで埼玉県比企郡鳩山町にて行われた住宅再生のドキュメントをお送りしています。

「賢い住まい 再生住宅物語 鳩山編」
本日より後半の再生工事編がスタートです!

着工から再生完了までの目次をご紹介します

15. 再生工事開始 基礎から棟上
16. 屋根と外壁とサイプレス・・・?
17. 快適を求めて断熱・気密工事と冷暖房計画
18. ライフライン見えない工事
19. オール電化住宅
20. 住宅設備
21. プラン間取り
22. 色を使わないインテリアデザイン
23. 再生住宅の総括

どうぞ お楽しみに・・・


再生プランと予算の設定にかかる。

当社のチーフ設計士は、一級建築士でデザイナーの辻さん。
「辻さんも調査に立ち会ってくださいよ」
「いままでのように全面的に外観をかえるのではなく、もとの形を少しでもとどめた設計にしてください」
「建築確認申請は新築ではなく、あくまでも増改築ということで申請することです。そして予算は、建物本体としては40坪で1000万程度で収めること」

「会長、建物本体の範囲は新築住宅と同様に考えてよろしいですか?」

「そうだね、新築と比べる必要もあるから同じ条件として設定しよう。ただ、一番進んでいる住宅のレベルが条件だよ」
「断熱や気密・耐震性・可変性・・・・・スケルトン・インフィル、そして最新の設備、そうだ!オール電化までやってみてください」

「というと、暖房は床暖房ですか?」

「どうせ基礎もやり直すかもしれないから蓄熱温水床暖房はやりたいな!」

「そこまでやって1000万ですか、きついですね」

「まだまだ、わがままな要望を言うかもしれないけど・・・」
「もちろん、こだわりの健康住宅の仕様は絶対はずせないよ」

言うほうはいろいろ注文をつけるもの。
でも、予算の制限がある中でやることが工夫にもつながるわけで結構最終的には収まるものですが。今回ははたしてどうなるものやら・・・・・

本体工事以外の費用として  みている予算は660万から700万

項 目 概算予算
1 外部給水排水工事 800,000.
2 解体工事費 1,800,000.
3 残材処理費 400,000.
4 車庫や外柵工事 1,000,000
5 伐根、整地費用 200,000.
6 ウッドデッキ 400,000.
7 照明 800,000.
8 空調工事 500,000.
9 カーテンなど 700,000.

土地の購入費用は大雑把だが1050万と見ると、建物費用は1000万プラス700万と消費税分85万をたして2835万である。
最大5%程度の幅は覚悟しておくことで計画を進めることにした。

これはあくまでも、会社で言う外部支払いだけの実行原価、本来原価に含まれるべき現場管理の費用や交通費、設計料や申請費などのかかる費用は見ていない。

新築住宅の場合、40坪の住宅を建替えて新規に建築する場合これだけの住宅を作れば、すべてを含めると2600万は最低かかるだろうから、本当の原価で考えると新築並ということになる。・・・それはそうだ。

建前はともかく、今回の場合、基礎も柱もすべてのものが新築と同じことになってしまったのだから同じ費用がかかって当然です。
そういうことから考えると、少しでも安くよい住宅に再生しようと考えた場合、既存の構造などがどれだけ再利用できるかが鍵になります。

まずは、外観を極端に変えない、車庫はもう一台分とりたいので北西の角を減坪します。そして東側を1、2階とも増築することにしました。
基本の考え方をまとめることから設計計画がスタートします。

施主は私、設計はやりにくいと思うけどある意味では、理解は早い。無理は言うけど、予算を絞り込んでいるため妥協点も明確にできるはず。

「辻さん、絶対条件の整理をして見ましょう」
家を作るときはあれもこれもと夢がいっぱい膨らむものです。
しかし、予算や敷地の条件、法律問題など制限を受けることになりますが、これらの条件が明確であればあるほど建築計画はむしろ楽だともいえます。

なにをしてもよい、どんな計画もOKなどといわれたら反対に内容を絞れなくなり難しくなってしまいます。
設計担当者に、一定の条件をわかりやすく伝えることがよい住宅を作るために必要だと考えていますが、いかがでしょうか。

今回は、私が施主です。
再生住宅としての予算は伝えました。
健康住宅のこだわりも当然理解しています。
そして、構造をはじめ住宅性能については最先端のレベルにすることになっています。これから先は、基本的な外観や間取りの設定ということでしょうか。

彼に伝えたのは、
・ 車庫スペースを玄関先に一台分つくる
・ 外観は基本的に大きく変更はしないが、デザイナーズ住宅として魅力あるものに
・ 1階が個室、2階をリビングと日常の水周りをつくり、
・ 主婦の台所仕事が快適になるように外の景色をとりいれる
・ キッチンは収納を充実し色やデザインを考慮する
・ オール電化住宅であること
・ 住む人の家族構成に合わせ自由に変化させることができるスケルトンインフィルに
・ 2階が生活中心になるため、階段は緩やかにする
・ 新しい提案の自然素材を採用する
・ 外部または庭に収納スペースを確保する

そのほかにも、プランニングの段階でハウスキットを作ることなど、施主としてなにかと細かい注文をつけていました。

それから・・・・・・
「会長、まだほかにも注文があるのですか?」

「予算が許せばの話だけど、「ウッドデッキと外部のフェンスはサイブレス」にしたい」

「サイブレスは使ったことがないのですが、どんな材料ですか?」

「シロアリに強く腐りにくいといわれるオーストラリアの材木ですよ」

「どこから、購入したらいいのかわからないのですか?」

「まずは、インターネットで検索してみてください」
「ついでに玄関のポイントとして壁の仕上げに使うといいと思うけど」
これは、結果的に会社の取引先業者から現場に搬入することになりました。

計画案は、何度となく練り直し最終的なつめをすることになります。

「会長、外部ですが屋根はガルバリウムで、外壁は通気工法にしてモルタル仕上げにしたいと考えています」

「スッキリしたデザインにできますか?」

「大丈夫です。それにあわせて玄関のアプローチはタイルをやめて玉石の洗い出しとしたいのです。玄関アプローチは特注で手すりをつけ、自転車を上げるスロープも設置します」

「いいけど、予算は大丈夫なのかね」

「5%までの予算オーバーは覚悟してもらいたいのですが、いかがでしょうか」

「最初から予算オーバーを前提にするわけにはいかないが、納得できる内容であれば了解しますよ」



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計画初期段階の図面より 1階平面図、北側立面図


与えられた予算の範囲内で、最高の住宅を作りたいと考えるのが本当の設計士です。
それでなくとも工事中には、施主自身が「あれもこれも」と欲が出てくるもので予算が増加してしまう場合が多いのです。
今回は、私が施主と同じような立場に立っているということでしょうか。
プランも決定し、工事の段取りを組むことになりました

次回 「再生住宅の見積り」 につづく・・・


解体現場の見学会

あまりにもひどい既存家屋の構造を見て、この団地には同じような時期に建築された建物が多くあり、同じような被害あっている人もいるのではないか。
解体された建物が、どんな状態なのか現場見学会をやってみようという話が持ち上がったのです。

新築途中の現場見学会や、完成現場見学会は私たちも含めて多くの建築業者は広告を打って開いています。
しかし、解体現場での見学会など見たことも聞いたこともありません。対象になりそうな住宅に絞り込んでポスティングを手分けして実施してみました。

土曜日曜の現場見学会には近所の人もあわせて17組の来場があったのですが、ほとんどの人は、あらかじめ告知していたものの建物の状況を見て驚かれたようです。

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シロアリに完全に食荒らされた梁材

「シロアリの被害はこんなにもひどいものなのか」
「使っている柱が細いんだね」
「我が家も同じぐらい古いけど大丈夫かな」などの意見が多かったのです。


近所に住むというお年寄りが、一週間ほど前に突然リフォーム業者が尋ねてきて、床下を点検して湿っているので床下が腐るといって換気扇を取り付けた場合の見積もりを持ってきた。

「いったいどのくらいの見積もりだったのですか?」

「4ケ所で84万、消費税込みといってました。近いうちにその返事をしなくてはいけない」

「折角ですから私どもでも検査してみますか?勿論、簡単な検査ですから費用は頂戴しません」

「見てもらうかな」
その家は、築28年というが、再生物件と比べると比較にならないほどきれいにしていて、こまめに増改築もされている。

まったく手入れをしていない住宅が、普通はこれらの業者のターゲットと思う人が多いが実際は、このように外部から見ても手入れをしている住宅ほど狙われやすいのだ。

○○ソーラーという会社が訪問販売で問題になったことがあるが、これらの設備をとり付けた家は、それこそ訪問販売業者にとってはおいしいお客。
よく、テレビでカモになりそうな住宅に業者だけが知っているマーキングがあると紹介されていました。
どこにそんなものが着いているのかなど、家の人が知らないまま次々と訪問セールスが訪ねてくるわけで、屋根の上のパネルは訪問販売で取り付けた証になっているのです。高額物件を訪問販売で購入したわけですから、リフォーム業者にとってこんなによいお客はありませんね。

今回の検査の結果、よく手入れをされていて換気扇など取り付ける意味はまったくありませんでした。

「問題ありませんよ。業者には断ったほうがいいと思います」
「もし、なにかを言われたら、取り付けるときは知人の業者に頼むことにしたと言えば多くはあきらめます。」

後日、その方からは断った旨、現場にわざわざ知らせに見えました。
別に、正しいビジネスをしているのであれば同業者の邪魔をするつもりは、まったくないのですが時によると、???と思うリフォームが多いのも事実です。

現場見学会で、当社としての成果は「少しはお役に立てた」という結果に終わりました。

次回 「再生プランと予算の設定にかかる」 につづく・・・


解体開始 ぞくぞく現れる驚愕の実状

「外周部はその程度でいいと思うから、とにかく中を解体してみよう」
「あわせて、内部の壁と天井をはずして構造材が見えるようにしよう」

「業者を呼びますか?」

「いや、それはもう少しあとにしてできる範囲は自分たちでやってみようよ」
「ただ近隣にゴミでご迷惑をかけないように、伐採した植木といままでのゴミは搬出するように手配してください」

最近の工事現場は、神経を使ってもクレームが出ることがあり工事の時間帯や工事車両のおき場所も当然のように気を遣わなければならない。

「まず、最初は天井だね。危ないから2階からはじめようか」
一番建物の状態がよいはずの2階内部の柱にシロアリの被害があり、それは小屋裏の梁にも被害が及んでいた。

土台から、1階の柱、梁そして2階に続くわけだから、1階を剥がすまでもなく被害の状況が想像できます。
それにしても、2階の部屋の真ん中になぜ・・・。

内部でさえこの状態としたら、ほかの部分はもっと被害にあっているかもしれない。社員でこれ以上進めていくのは、危険がありそうだ。現場管理者の浅見さんに手配をしてもらうことにした。

ka12f005.jpg gidoukai005.jpg
2F内部解体の様子 蟻道 柱中央部分

「浅見さん、解体業者ではなく大工を三人ほど手配してください」
「なぜ大工を手配するのですか?」
「古い建物が、年数を経てどのようになっているのかは解体業者は知っているかもしれませんが大工は私たちと同じように知らないと思います。再生するときに、現在の状況をよく理解していれば同じようにならないための知恵や工夫も生まれます」
「それと、本当に骨格だけにする解体はある程度進んだときに崩壊する危険性があるでしょう。解体するために、一部補強をしながら進めていかないと危ないと思いますよ」

数日後、大工も参加して骨組みを残しての解体工事が進むことになりました。道具もあり経験も豊かな大工は、なにより手際がいい。
作ることを知っているということは、どこを最初にやれば、ここの解体が進むかの勘所を押さえているのだろう。
見る見る間に、骨組みが明らかになっていく。
それにあわせて、膨大な量のゴミの山。

ここは不思議なことだけど、壊すことの手際のよさとゴミ処理の手際とは同じではないようだ。解体業者は、どうすれば一台の車に効率よく乗せられるかだけでなく、最終処分のコストまで考えて解体手順を決めていくのだが、大工はそこまでは考えない。
どうしたら、目的の構造材を早く表しにできるかだけを考えて工事を進めていく。

あるとき、大工の手がピタッと止まった。
「会長、このままでは建物が崩れます」
これ以上、作業を進めることは危ないというのだ。

「どうしたの?」
「玄関側の柱と梁が完全にシロアリにやられています」
「よくこの家が持っていたものですよ」
「外壁のモルタルだけ、人間で言えば骨はボロボロだけど皮が残っているから形になっていたようなものです」

言われてみると、最初に造ったときの柱や梁はシロアリと腐りで一本として正常のものはない。とくに、北東の角にある通し柱は、三分の一も残っていなかった。

昔の建売だから、使われている柱の太さも細く、現在は流通していないサイズである。
梁にいたっても、大切な部分ほどシロアリでブスブスになってしまっている。解体作業を進めていくためには、新規に別の木材で倒壊しないように補強しながら進める必要が出てきました。

「棟梁、わかった。今日はここまでにして明日補強材を用意してから続けることにしよう」土台は、古い部分は完全に使えない。

増築した部分の土台については、青森ヒバが使われたようで表面の白い部分は多少シロアリにやられているものの、おおむね大丈夫なようだ。それにしても、木材によって被害状況がこんなに違うものかと驚かされる。
どちらにしても、すべての土台を交換することになるが、そのときは青森ヒバを使おうと決めた。

すべての構造体の状況が現れてきて、屋根の母屋や垂木も曲がっているのやらシロアリにやられたりで交換する必要があるようだ。
基礎も、フーチンがないのと高さが不ぞろいのため内側に作り直して補強が発生する。

「会長、使える材料は一つもないよ。これだったら新築したほうがよさそうだけど・・・」
私も含めて全員納得の意見だが「再生住宅」ということでスタートした現場だ。最悪の再生現場であるからこそ、ここで得られる経験はほかには変えがたいのだ。

しかし、当初の予算では追いつかないことは間違いなさそうだ。
また道楽といわれる覚悟をしなければいけないかもしれないと思うと少し気が重い。想像した以上にひどい状況が明らかになった。

当初の予定期間では当然無理だし、費用もかかることだろう。
しかし、ここで得られる経験を次に生かせると考えれば最悪であったからこそわかったこともある。
それは、いままで住んでいた人が愛着を感じながら住まいの手入れをこまめにやってきたのか、それとも手入れもせずに壊れるままに任せてきたのかで建物の見えない部分も想像できるということ。

そして、住んでいる人に造ってから現在まで住まいに関する履歴を聞くことがなによりも大切なことと得心したのです。
お医者さんが最初の患者に聞くように住まい主の話を聞くことは大切なことですね。その上で「既存建物の詳細検査」をしていけばかなりの部分がわかるでしょう。
教訓。

次回 解体現場の見学会 につづく・・・


既存建物調査開始

「最初に植栽の伐採をしてください。現状では調査することができないと思うから」

「植木屋を手配しますか?」

「いや、今回だけは詳細の調査をするためにも最初から自分たちでやってみようよ。伐根はあれだけの木だから無理だと思うので作業に邪魔にならないところから切ろう。それが終わったら、既存建物検査協会の本部にも連絡して共同調査をすることにしよう」

伐採をすませて結構敷地の周りはすっきりとした。

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伐採作業中の様子

検査マニアルに基づいて周囲の調査から開始。

「会長、シロアリのアリ道があります」
「建物もシロアリにやられている可能性が高いかもしれませんね」

「そうだね、住んでいた人はシロアリ消毒をしていなかったようだから被害にあっている可能性は高いと思う」
「ま、どちらにしても調査すればその程度はわかるだろう」

「地質の検査は、土が固くて掘れません」

「この土地は、埼玉県でも秩父地方の次に古い地層だそうだよ」
「もとは、山を造成したのだから当然盛り土の部分と切り土の部分があるだろう。どっちにしても、硬いのは仕方がないな。それでも、なるべく土の内容は把握したいから大変だろうけど掘ってみてください」
「それと、この団地で過去に3軒家を建替えしています。そのとき地盤調査のデーターが会社に残っているはず、これらも参考にしよう」

比企丘陵は秩父の次に古い地層で構成されています。
この団地に住む人の話では、地震の揺れもあまり感じたことがないとのことで、建物としては、最適な土地といってもよいでしょう。

「土はいいとして具体的にまず、基礎の内部や小屋裏の調査をやることにしよう」「長谷川さんと保坂さん、それぞれ手分けして内部調査にかかってください」「辻さんと、川井さんは建物の水平と垂直をレーザーで調べてください」

ふつうは、二人一組で時間をかけながら調査を進めますが、今回は自社の物件、いままで以上に、多くの人に現場を体験させて見たいと考えていました。

「会長、床下は乾燥していますが基礎が変です。高さがばらばらに作られているようなのですが」

「増築したときに、基礎も追加で打設しているからだろうけど、床はどちらにしても剥がすからそのときにもう一度確認しようよ」

「それ以外に気がつくことはありますか?」
「どうも、シロアリにやられているようです」
「シロアリの道があるくらいだからすこしは被害にあっているのは仕方ないね」

実態は、あとでわかることですが想像を絶する内容だったのです。
「保坂さん、小屋裏の様子はどうなっていますか?」
「特に、問題はないと思います」
「屋根も交換するようですから、そのときに再度検査しましょう」

実は、小屋裏の木材までシロアリの被害が広がっていたのですが、そのときは目視であったためわからなかったのです。
土台や床下の検査や屋根裏の検査の多くは目視によるものが大半を占めていて木材の状況や釘金物の詳細まで綿密に検査できているかというとそうでもないようです。

壁の内部は、外または内部を剥がして調査することになります。
既存建物検査のマニアルでは、外部の床上1メートルをカッターで切り取り土台や柱、筋交いの状況をまず検査します。

今回の建物は、外壁がモルタル仕上げになっていますから丸ノコで切り取るわけです。
まず、北西の風呂場と洗面所付近を剥がします。

「保坂さん、3メートル程度の幅でカットしてください」
「ここは、普通一番腐りやすい場所だからまずだめだと思うけど・・・」

外壁のモルタルが、けたたましく、ホコリを出しながら切断されていく。
あらわれた壁の内部は、柱の根元は完全に腐り、筋交いは半分以上なくなっていた。
もちろん土台はシロアリにやられ指で少し押しただけでつぶれてしまう。

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外壁カット作業 シロアリに食荒らされた土台・柱

そして問題は、基礎の増設部分にフーチングといわれる土に埋まった大切な部分がないことで、土台を乗せるためだけの役割しかしていない。
あとでわかったことだが、形はテトラポットのような巨大な壺基礎で建物を支えている構造に作られていた。

次回 解体開始 ぞくぞく現れる驚愕の実情 につづく・・・


わがまま条件の交渉成立

翌日には、田原さんから連絡が入った。

「売主さんは、その価格で了解しました。もちろんゴミについても撤去します」

「ご苦労様でした。ところで決済日はいつにしますか」

「ゴミの撤去に時間がかかりそうなので一ヵ月後ということでいかがでしょうか」

「わかりました。具体的な日時や場所については再度ご連絡ください」
「ところで田原さん、初の仲介おめでとう」

田原さんは、当社に在籍していた住宅営業の社員でした。
若い人たちのなかでも、目標を明確に持っていた社員ですが、二級建築士の資格を当社で取ったあとに不動産の勉強をしたいといって、不動産会社に勤務したばかり。
やめるときに、会社が中古住宅を探しているので「最初の仲介になったらいいね」と話していたのです。


「ところで、あのお宅のご家族はどうしているの?」

「30年以上前に、当時は若かったご夫妻と子供さんで入居されたそうです」
「お年を召してからご主人のお体が不自由になったため1階を増築しバリアフリーにして二世帯住宅にしたようですが、ご主人がお亡くなりになり同じ団地内に住む
若夫婦と同居することになり売却に出されたようですね」

30年以上たつ団地では、当時の若い世代が定年を迎え老人世帯が中心となってしまっている。この期間には、それぞれの家族にそれぞれの人生の変化があったのです。

「そうですか。持ち主さんのためにも見事な再生住宅にしたいものです」

契約は、不動産会社の事務所で済まし、
決済のときに売主の若夫婦にお目にかかりました。

「お近くに住んでいるのでしたら時々工事現場においでください」
「すこしでも、元の形を生かした再生住宅にしたいと考えていますから」・・・とは言ったものの、あそこまで傷んでいる家をどこまで現状を生かして再生できるか正直自信はなかったのです。

今までの再生住宅の場合、住み主が手入れを適切にしていた家が多くかったため外観デザインは変わっても使える部分が相当あったわけですが、「今回はそうもいかないだろう」と半分覚悟していたのです。

とにかく、引渡しが終わったわけだから早速、既存建物の調査を開始して建物の状況を正確に把握することにしました。

次回 既存建物調査開始 につづく・・・


テレビ番組ではあるまいし、こんな家があるのか・・・・・ 絶句。

本田社長と一緒に早速現地を確認。
遠くから最初に見た現地は、北東の角地に立っている建物はまだまだ十分に使えそうな様子。
建物の近くに言ってみると玄関の周囲はゴミ袋が散在している。
植栽は伸び放題でまったく手入れされている様子はない。

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当時の様子 外観

東道路のカルバート(半地下車庫)には・・・・・・
なんとトラック一台分以上のゴミの山ができている。
南の庭は、物置が腐ったまま放置されています。

「ここに住んでいた人は、引越しのときにゴミをそのままにして出て行ったのかな」
「それにしても、すごいゴミの量だね」
「これでは、中古としてみる人の印象は最悪かもしれないな」
「中が見れないからなんともいえないけど、どんな様子なのかな」
「明日になればわかるよ」
「どっちにしても、この植栽は伐採しなければいけないな」
「価格的に折り合いがつけばカルバートを作る必要もないし、間取りを変えれば小型車一台分の車庫は作れそうだね」

売却価格は1050万というのだが、周辺の物件より価格は安い。
今年の路線価からみ手も割安である。

ただし、解体工事費用を200万と見積もると1250万プラス手数料になってしまい、
特別に安いとはいえないため指値をすることにしました。
この価格であれば購入する方向で決めることにした。

翌日、田原氏と現地で落ち合う。
「汚れているでしょう。こんな現場はいまどき珍しいですよね」
「担当が違うため、なかは、どうなっているか私も今日が初めてなんですよ」
恐る恐る玄関の鍵を開ける。

「なにこれ、家中がゴミの山じゃないか」
「これは、スリッパでは歩けそうもないな、悪いけど土足で上がるよ」
使わなくなった家庭用具ばかりか、服や日常のゴミまでそのままにしてある
「片付けなかったのかね。二階はどうなっているのかな」
「玄関は、いまにも抜けそうにブカブカするな。ここも、上がり框が腐っている」
「それにしても、変な間取りだな」

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室内の様子 1F

 

「ともかく2階を見てみましょう」

「おお・・・階段はフワフワしてる。ここも腐っているね」
「階段の踊り場から見る北東の景色はいいね」
などといいながらに2階にあがってみると

「すごい。1階以上にゴミの山じゃないか。どうなってるんだろう」
「あれ、二世帯住宅だったのですかね、2階にもキッチンや風呂があるよ」
「それにしても、建物の内部は外観からは想像できないほどひどいな」

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室内の様子 2F

「これでは、売主は更地にしておいたほうが売りやすかったのと違いますか」
「ここまで家の内外をゴミの山にしておくことができるのが不思議だな」
「住まいに愛着がなかったのでしょうね」

「建物の価格は、交渉することにして売主には最低限このゴミだけは処分してもらう必要があるな」
「ところで、謄本を見せてくれますか」
「あれ、1階面積三坪?それでいて2階は20坪になっている。これは別荘のように1階に玄関と階段だけをつけて2階に最初から生活空間があったようだね」

「聞くところによると、これと同じような間取りの建売がかなり売られていたようです」

「そうすると、1階はあとから壁や床を作ったことになるね」
「どちらにしても、私たちは大規模な再生を考えているからいいけど」

価格の交渉をしてもらうことにした。
不動産手数料もかかるし、名義変更の費用などの雑費を考えるとこちらとしては総額で当初の売却価格以内に収めたいところだ。
もちろんそれ以下であれば言うことはないが、ここは妥当なところを提示してみよう。
「田原さん、売主さんに駆け引きなしで伝えてください。ゴミの処分は当然として
価格は980万であれば購入したいと思います」

大切なことは、いくらであれば明確に買う意志があるかハッキリと伝えること。
「一日二日、時間をください。ご連絡しますから」
「わかりました。建物はリフォーム程度ではまったく使えないが、再生してみたいので
楽しみに待っています」

それにしても、ここまで家を汚くできるのか。
ありのままの家を見ればその家の手入れがどのようにされてきたか想像できます。
それは、そのまま見えないところの状況を映し出す鏡ではないでしょうか。
その意味でも、この家はひどかった。
普通の人は絶対買わない家ですね。


次回 わがまま条件の交渉成立 につづく・・・


帯に短し、たすきに長し

条件を絞ることで、物件探しは明確になりました。
でも、こちらの条件を満たすものは当然のことながら、ほとんどない。
もともとこの団地の初期の計画では敷地内駐車場の予定がされていないのです。

30年以上前の団地の造成計画としては上下水道はもちろん学校や幼稚園、スーパーなどの施設も含め道路や電柱などよく作ったものだと感心するのですがここまで車社会になるとは想定していなかったのでしょう。

今では、一家に一台ではなく複数の車があるわけで宅地のみで構成されている鳩山の場合、有料駐車場も近くにはありません。
だからこそ、バスや電車の便が埼玉県の北部でありながら充実されているのでしょう。

しかし、駐車場に関しては最低二台は確保することが今回の再生住宅の条件だと考えていました。時代が変わっているわけですから現在の生活に合わせて確保したいわけです。

ただ、土地の造成が平地であれば住まいの配置によって確保できる可能性はあるのですが、それでも車庫として庭を狭くするし、傾斜地ではカルバート(地下車庫)一台分程度がやっとで多額の費用が建物以外にかかってしまうことになります。

地価とのバランスが悪くなり、これも購入の阻害要素のひとつです。
ある鳩山の物件は、価格は高いが外観のデザインもよくて間取りもあまり大きな変更を必要としないと広告を見た限りでは思ったのですが、いざ、実際の建物を見ると床はたわむし、玄関の上がり框は、ブスブスに腐っていた。基礎の内部を見るまでもなく土台や柱がシロアリなどの被害にあっているようだ。

反対に「価格が手ごろかな」と思えば家から見えるのは周辺の建物だけだったり、敷地が二台分の車庫ができない状態とか土地が狭かったりでそれこそ「帯に短し・・・・」の物件しかない。

周辺の土地相場は、一坪あたり、ほぼ20万プラスマイナス2万円で、建物が新しければ建物価格が上乗せになっている。

こちらは、古い建物でなければ購入する価値はないわけだから、おのずと土地評価から見た価格で判断することになります。

ロケーション、これは人によって評価の分かれるところ。高台の好きな人もいれば、平地がよいという人もいる。
今回は、周辺の景色を楽しめる住宅にしたいわけだから、高台それも角地が望ましいことになります。角地であれば駐車場が二台取りやすくなるから物件の絞込みも具体的なります。

このように条件をかなり絞り込んでしばらくたったとき、知人の不動産業者から売り物件の紹介がありました。

「価格は、1050万で建物価値はまったくみていません」
「ただ、土地も広くロケーションやカルバートの大型車庫がついています」
「既存建物は、初期に分譲された建物を住まい主があとから増築して、面積は40坪になっています」

「田原さん、現場を見たいのですができますか?」

「持ち主は、同じ鳩山ニュータウンに転居していますので、現在は空き家ですから鍵を預かってきます」

「それから、土地の謄本と建物謄本を用意してください」
建築した時期や増築した時期が履歴として乗っているし権利関係を確認するためにも最初にすべきことです。

「現場で建物を見るときに用意してくださるとありがたいのですが」

「わかりました。用意しておきます」
「ところで会長はプロですから大丈夫だと思いますが、住まいの内外は相当ゴミなどがあります、了解していてください」

「わかります。それは心配しないで結構ですから明後日の1時、現地でということでどうですか?」

「結構です。それではその時間に現地で落ち合うことにしましょう」
こんなやりとりがあり、現地はその前日に前もって見ておくことにした。

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空撮による鳩山ニュータウン全景

次回 テレビ番組ではあるまいし、こんな家があるのか・・・(絶句) につづく・・・


私たちの超わがままな希望を条件に物件を探そうよ・・・

建築してから20年以上の家。
できれば環境のよい住宅街で、できるだけ安く購入したい。
虫のいい話ではあるが、これは住宅購入者の共通の希望でもあるはずです。

買うと決めたら、不思議なもので中古物件の広告にやたらと目が行ってしまいます。
本田社長も私も、毎日入ってくる新聞広告を集めたり、不動産情報の検索をしてみるのですが、再生しようと思うようなこちらの希望に合う物件がなかなかありません。
それでも、多くの物件を二人で見に行きました。


「なかなかないものだね」

「最近は、内容はともかくとして安い建売が増えていますから、再生したときの総額と比較すると難しいことになりそうです」

「確かにそれはいえている。内容は別として新築住宅と再生住宅ではお客様の判断は新築になるかもしれない。まして、完全な再生住宅ともなればそれなりの費用がかかるはずだから、すこしでも中古住宅は安く購入する必要があるね」

売主は、できるだけ高く売りたいだろうしこちらは少しでも安くしたい、不動産の購入は難しい

「話は変わるけど、本田さんは自分も中古住宅を探しているそうだけどなぜなの?」

「実は、娘が飯能にマンションを数年前に買って住んでいます。将来的には娘たちの近くに住みたいと思っていますので、近くの中古住宅をさがしているわけです」
「ただ近くに住みたい、しかし同居の二世帯住宅は何かと問題がありそうなのでいやなんです」

「それで、マンションの近くの中古住宅を探しているのか」

「そうなんですが、なかなかこちらの思うような手ごろな物件はないものですよ。価格もさることながら中古住宅ですから、地震に対して大丈夫なのか、土台や柱、梁はどんな状態なのか、シロアリは・・・・・ 目に見えない部分に不安を感じてしまうような建物が多いのではないでしょうか」

「本田さんが感じた不安はそのまま中古住宅を購入する人たちの不安かもしれないね」
「たしかに、中古住宅の中には、外壁や内装などリフォーム済みと表示した広告もあるけれどその費用は当然売価に影響しているわけで、ましてや自分の趣味じゃない仕上げなどされていたことには買う気にもならないよ」

「しかし、不動産業者はリフォームをしたほうが売りやすいと考えているようですよ」

「それは、その通りだと思う、物件を探している人にとって最初の印象は大切だから汚い状態よりきれいにされていたほうが買おうという意欲は高まるからね」
「私たちは、プロだから現状のありのままを見て今までどのように使われてきたのか、どんな部分に問題があるのか判断する癖がついている。その意味では、変にお化粧されてごまかされるよりありのままのほうがありがたいね」

「それにしても本田さんにとって二世帯住宅は、まったく検討する価値がないの?」

「二世帯住宅を作るとすれば、こんな仕事をしているとしても総額では3000万はかかります、それこそ会長の話ではないですが土地が資産で建物は消耗品と考えられている日本では、土地は増えるわけではないので資産より負債のほうが増える結果になりますから」

「たしかに、それはいえてるね。私も本田さんと同じように息子が近くに住んでいてくれたら嬉しいのだけど、今は札幌のマンションにいるからどうしようもない。幸いにして、そのマンションは中古で購入し残債もほとんど残っていない。賃貸にまわせば家賃としては8万円ぐらいになるそうだよ。 近い将来、川越に来るかもしれないので私も本田さんと同じように、探し始めています」
「本田さんのお嬢さんは、マンションを売却してあなたの近くに住む予定は組めないの」

「それが、マンションの売却は無理なのです。残債のほうが売却できる価格を大幅に多いと思われるため売るに売れないんですよ」

「それは、大変だね。でも普通の人はお嬢さんとまったく同じ状況だと思うよ。新築建売を買った人やこれから買う人も、おなじことになるね」

私たちの近い将来のことを考えても今回の中古物件の購入はよい経験になりそうだ

「そうだ、私たちが希望することを満たす地域に絞り込むことにしようよ」


私たちと同じ希望を持つ親の多い地域。
近くに住むかもしれない子供や孫のことを考えたら住宅環境がよくて学校が近いこと、そして二世帯住宅の新築と同じ価格で土地も建物も手に入れることができること。

このちかくでこれらの条件を満たすことが可能な地域といえば「鳩山ニュータウン」 住み替える人も多いし、私たちの会社で二世帯住宅を建てている。

中古住宅の購入地域を絞り込むことはできたが、こちらとしては欲がある。地域全体の環境は、申し分ないが一つ一つの住宅の条件は違うから、もっともっとほしい条件を出してみることにした。

まず、価格。価格がすべてではないがでも一番大切なものだから。
できれば、1000万前後で、土地は60坪以上ほしい。
大型の車一台と、カローラクラスが置ける二台分の駐車場が取れること。もちろん、子供のための自転車置き場も確保したい。
丘陵地帯の分譲地だから、景色を楽しめるロケーションの場所がいい。
再生後の建物は、40坪ぐらいにしたい。
最先端の住宅に再生したい。
そして、総額は3000万円まで。そう二世帯住宅を作る場合の費用程度で、これらの条件を満たせたら・・・・・・・・・・

欲張りな条件だけど、どうせやるなら目標を高いところに置くことにした。

次回 帯に短し、たすきに長し につづく・・・


半値・八掛け・二割引

とっても大切なことですからもう一度いいますね。
今後、初めての人はどのような住宅計画を持つべきなのかです。

それにはよいお手本があります。
英国では、建築構造の違いがあるとはいえ、築70年の建物が新しいと認識され最初に建物を所有するのは、ほとんど古い建物を自分で手直しして住むのが普通です。

それに比べて日本は、15年もしたら建物価値はゼロ。
まだ下がり続けているとはいえ、ほぼ土地価格と考えればよいことになります。今まで住んでいたわけですから住めない建物ではないはずで、それが、ゼロ、または破格の値段で手に入れることができるのです。

これは、欧米では考えられない日本の特殊性なのです。
この特殊性を逆手に取ると、それこそ、リスクゼロでアパート家賃並みでアパートより広い「土地つき建物」を手に入れることができます。

あとは、自分の予算の範囲内で好きなように時間をかけて、家族構成に合わせた住宅づくりを楽しめばいいのです。
今も続いている地価の下落によって、この15年以内に土地を買った人には信じられないほどの価格に自分の家がなっている。

いやもっと下がっているのが実態で、私のように86年、バブルの直前に土地を買ったものにとっても購入時の価格よりも20%以上安くなっているのです。どれくらい安くなっているか、バブルのピークと比べてみるとよくわかる。

川越の郊外の住宅団地にある我が家は、ピーク時は「なんと坪100万」といわれたのです。たった5年で、買った価格の倍以上になったことになります。売却して手元に現金を持っているわけではないのに、なんとなく豊かになった気分、気持ちが大きくなり、買い物もしてしまうのは当たり前です。

しかし、世の中でよく言うようにあがったものは下がる。
今は、「半値、八掛け、二割引」 むむむむむむむ・・・
まったくそのとおり、現在の価格は坪○○満。
計算してみれば誰でもわかるでしょう。

それでも、私はいいほうだと思っています。
多くの人は、残債のほうが売却価格よりも多いはず。それこそ、資産ではなく負債をこの期間作ってしまったのではないでしょうか。

けれども、自宅を売って別の自宅を手に入れる人にとっては、自宅は下がっても購入する物件も同様に下がっているから影響ないし、新規に土地建物を求める人にとっては購入しやすくなったのではないでしょうか。

既存住宅はもっと手軽にしかもリスクなく手にいることが可能になったのです。時間をかけて再生することができれば、こんなによいことはないといえます。

そもそも、「私の言う再生住宅」と○○ホームの「新築そっくりさん」とどこが違うのか、そして大規模増改築とどう違いがあるのか、それがわからないという。既存の建物を解体して新築するのが仕事の会社を17年経営している。
しかし、考えてみれば解体される住宅の一部始終を見取ったことはない。
これって、少しおかしくないだろうか。

建築してから20年・30年を経過した建物はどこがどのように傷んでいるのか、また、どのように手入れをされてきたのか、それが寿命にどんな影響を与えているか、などなど、確認するには最高の現場のはず。

解体現場から「新築住宅の対策が見えてくる」そんな気がしたのです。すでに数件の大規模増改築を手がけてきた私のつぶやきが、現実を帯びてきた。

次回 私たちの超わがままな希望を条件に物件を探そうよ・・・ につづく・・・


住まいを無理なく手に入れる

「住宅金融公庫のゆとりローンでは当初の返済額を大幅に圧縮して、借り入れをしやすくしたのですが、返済をあと送りしたわけですから、10年もしないで返済不能な元利金額を払わされることになり、ローン破産が増大しましたね。」

現在のローン金利は、史上最低です。少なくとも借り入れ期間中こんな金利が続くことは考えられません。その結果は、多くの人がゆとりローンと変わらない問題に直面します。昔は、給与も毎年上がっていくことが当たり前の時代でした。

「しかし今は一般的に勤めている人の給料が上がっていくと、どれだけの人が確信を持って言えるでしょうか?」

「私は、今後はヨーロッパ同様に成熟した社会になっていくと考えています」このような時代の変化は、高度成長期には、正しかった行動がこれからの時代には間違えた行動になってしまいます。

そして、建築会社も時代の変化に合わせて変わる必要があります。
たしかに、いまいま大きく変化することはできないのですが、少なくとも時代の流れや今後の変化は予測可能です。
だとしたら「今からその準備をしておく必要がある」と思いませんか?

日本が新築住宅中心から既存住宅の流通中心になってこそ、本当に購入した人にとっても売る人にとっても資産価値のある住宅の必要性が認識されるのです。

こんなの、欧米では「常識」なのですが、日本ではただ一言「中古住宅」ということでとらえられているのです。

たしかに、信頼される検査システムも必要ですし、保証問題、ローンの問題などなど解決されなければならない問題が山積みですね。

だからこそ会社としては「既存住宅の再生」とあわせて「検査の仕組み」「流通システム」に取り組む必要があります。
時間はかかるでしょうが、当社が培ってきた「先進の住宅性能」「こだわりの健康住宅」を取り入れた再生住宅を作ってみたいのです。

今年中には、適当な物件を購入し、詳細に検査確認しながら再生住宅を作りたいと思っています。

再生住宅は、購入者にとっても売却する人にとってもプラスになる必要があります。愛着を持って手入れをしてきた住宅であればこそ、それぞれの事情で手放すとしても次の所有者に大切に使ってほしいと思うのは人情です。
購入した人も、大切に手入れをされてきた家であれば、予算に合わせて無理せず改修していけばいいことになります。

土地値が変わらないとしたら、大衆車一台分で広い我が家が手に入りますよ。

次回 「半値・八掛け・二割引」 につづく・・・


住まいの常識は資産作り?

「皆さんも知っての通り、日本の住宅寿命は先進国で一番短く、平均26年といわれています」
「この原因としては、過去に住宅の耐久性を無視して多くの家が作られてきた事と、時代の変化、家族の変化に対応できない家作りをしてきたことに多くの要因があります。」

「それではすべての建物が25年しか持たないのか、それ以上の寿命はないかといえばそんなことはありません。物理的な要因よりも、はるかに思い込みや、慣習が大きいとは思いませんか?」

「そもそも建物は資産ではなく、土地が資産と考える物の見方を変えなければいけません、その上で必要に応じて的確な保守管理や改装工事をしていれば、今までの倍は長持ちするはずです」

「今、世の中では建築後15年したら、価値がゼロ。 価値がゼロになってしまうとしたら建物に余分な費用をかけてメンテナンスをしようとしないのは当然ですね。私たち自身も、このへんから考え方や行動を変えていかなければならないのかもしれません」

「日本全国では、実に世帯数を600万戸も上回る空き家が存在するといわれています。これは、東京都全体の世帯数と同じ量です、恐ろしい数の空き家が存在しています。そして今後、人口も世帯数も減少する時代になります」

「そんな条件下でいつまで我が国の建築戸数が100万戸以上続くと思いますか? 私には、確かにバブルがはじけて不動産価格が安くなったとはいえ、そんなにいつまでも建築戸数が増えるとは思えないのです」

でも、現実には首都圏ではパワービルダーといわれる建売業者が大幅に建築戸数を伸ばし業績を上げ続けています。アパート家賃並みの価格で新築住宅が、しかも頭金ゼロで手に入る時代です。

「余裕のある人は、土地つき新築住宅を購入すればいいのですが、恐ろしいことに安くなったからといって、たしかに頭金ゼロで建売を買う人たちがいます。承知のように、これらの物件は買った時点で評価は60~70%になってしまいます、これらの不動産は資産ではなく負債を作っているのです」

「よい例が、ここ10年以内に買った人たちを見てください。戸建、マンションも例外なく残債よりも、安い価格でしか処分できないではありませんか」
その差額は単純に負債でしかありません。

そして、あわせて恐ろしいのは住宅金融公庫の「ゆとりローン」同様の悲劇が
予想されることです。
金利は今が最低であることを、本当に理解している人がどれほどいるのでしょう。
借り入れ期間中、金利は今の何倍にもなったとしたら・・・・・

次回 「住まいを無理なく手に入れる。」 につづく・・・

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再生住宅はそこまでやりますか?

わが社の社長である本田さんは私と違っていつも冷静な見方ができる経営者。
それ比べて私は、新しいものや人の手掛けてこなかったことを試行錯誤しながら現実化するのが誰よりも好きな性格、私のような考え方は理想が先行するので、ときには余分な摩擦も引き起こすのだが、彼がいてくれたおかげでこの問題は少なかった。
会社がかれこれ17年、それなりに継続しえた訳が実はここにあるようです。

「本田さん、でも私たちが現場で実際にやるべきことはもっと根本からの増改築、それこそ最先端の新築住宅同様の再生住宅でなければ価値がないのと違う?  耐震補強はもちろん、断熱工事、ま、一言で言えば今の新築住宅が持っているすべてを再生住宅に持たせなければ意味がないじゃないの。」

「理想はその通りですが、それでは新築したのと同じ費用がかかりませんか? だったら誰でも新築にしますよ」

「そうか、たしかに安くはできないかもしれないね。でも既存住宅の基礎や構造がかなり再利用可能だったら7割程度の予算でできるかもしれないけどな」

そもそも再生するだけの価値を持っている住まいかどうかは問題なのかもしれない。価値がないとしたら、そんな住まいに費用をかけようとは思わないだろうし、価値があったとしても3割も安くできたと考えるか、3割しか違わないと考えるか、この辺が新築するか再生するか判断が迷うところです。

いずれにしても、大規模な増改築は何度か経験しているが「最先端の住宅性能を持つ再生住宅」は一度も手がけていないのだから、いったい予算はどうなのか私たちにも安くできるという確信はないのです。

「本田さん、こうなったら古くなった住宅を検査しながら再生してみたいな!」

「会長、やるとするとお金もかかるしそもそも適当な物件が見つかりますかね?」

「考えていもしょうがないから、築年数20~30年の建物で住環境のよい適当な売り物件を探してみようよ。」

食事時の「ビフォア・アフター」の話題から再生物件を探すことに話は飛んでしまった。不思議とこういう話は、あっという間に伝わるもので社員や取引先は「また榎本の病気が始まった」と思ったことだろう。

今までも、どこよりも早く高断熱高気密と、セントラルヒーティングをワンセットにしてみたり、こだわりの健康住宅を作るため、ビニールクロスなどを全廃してきたから。

これらの取り組みは、既存業者との取引さえ一変させなければできないことなのです。社員たちからしてみると新築住宅を仕事にしている会社がなぜ今、「再生住宅なのか?」  理解できないのは当然の話です。

理解してもらうためには、「なぜ取り組むのか」背景を説明する必要がありました。

次回 「住まいの常識は資産作り?」 につづく・・・


テレビの人気リフォーム番組「ビフォア・アフター」

この人気番組を見ていて感じたのは、改修前建物の使い勝手や住環境があまりにもひどいことです。こんな条件の住宅に人が住んでいることが不思議なほどで、よくこれまで生活できたものだと感心する家が対象となっていることです。

それを驚きの低予算で家が見違えるほどに変身させ、涙涙の施主が登場するのです。しかし、テレビだからといって「あまりにも視聴者を意識しすぎた劇場型の改築現場が多すぎる」と感じるのは私だけでしょうか・・・

建築のプロだから分かるが、これらの「ビフォア・アフター」では一番費用のかかる本質的な問題、断熱性能などの「住み心地」や耐震性能など「住まいの欠陥」は解決されていない。解決どころか構造的には「むしろ改築したことによって悪くなっている」と思われる現場さえあるのです。

これは番組だけでなく、多くの増改築現場に共通することで、確かに以前に比べて狭い部屋が広くなり快適にもなっている反面、構造的にはむしろ弱くなっている例が多いのです。

それはそうです。柱や壁を抜いて狭い部屋を広くするということは、適切な補強がされなかったら柱や壁がなくなった分、以前より危ない建物に結果として改悪していることになります。

それはともかく、私も最初は興味深く面白く見ていましたが、次々とよくまあこんな条件の家を見つけてくるものだと感心するほど、普通では考えられないような劣悪住宅の大規模増改築のオンパレード。あまりにもバカバカしくなり最近は見ていませんが。

「住まいに関する報道」は欠陥住宅・リフォームなど多くなっていて、毎日というほどテレビや新聞で見る機会が増えています。
その中でも「ビフォア・アフター」は欠陥住宅などの暗い内容ではなく、見る人にそれなりの夢を与えているのだと思います。

昼飯を本田社長とともにしながら、話題は当然のように「ビフォア・アフター」に

「本田さん、ビフォア・アフターの内容をおかしいと思わない? 同業者はこんな予算で、放送しているけど経費どころか現場管理費用や設計費用も含まれていないはずだ。迷惑な話で、これでできたら自分も頼みたいほどの価格になっている。できるわけないと皆 言っているよ」

「会長、あたりまえじゃあないですか、テレビだから当然普通の条件ではないですよ。スポンサーの目的は、見込み客集め、集客コストからしたら工事が原価割れしていたって安いものですが、テレビに出てる業者に協力させ赤字にはしていないかもしれませんよ」

「受け狙いだからといって、見える所と主婦が喜びそうな収納をつけ、よそから持ってきた備品で飾る、おかしいと思わないかい?」

「たしかに、テレビスタジオのセットを作る感覚に近いかもしれませんね。でも、これはこれでリフォームビジネスによい影響をもたらすと考えればいいのではないですか。」

「それでも、住み心地に一番大切な寒い暑いなどの対策はしていないじゃないか。これらは、耐震補強同様費用がかかる割には、映像としては伝わらないからな・・・ 本田さんの言うとおり、リフォームに関心を持ってもらうだけプラスなのかもしれないね。」

次回 「再生住宅はそこまでやりますか?」 につづく・・・


青森ヒバのこと  ・・・3

青森ヒバは、ほとんどが国有林でまた天然に育ったものです。
日本の山の多くは杉やヒノキなど住宅利用のために戦後植林されたものが多く、ちょうど戦後60年を迎え、伐採する時期になっています。

ところが、現在の日本はこれらの国産材が利用されることが少なくなり外国材の比率が八割を超え、せっかく植林した山が荒れてしまいました。材木の価格も、人手を入れて山を整備することさえ経営的に成り立たなくなったのです。

植林をして枝打ちをしながら建築用材として育てることがままならなくなったのです。各地で国産材、中でも地元産の木を使った住宅建設の運動は盛んなのですが残念なことに一部の人がそんな運動に共鳴し建築しているのが現状ではないでしょうか。

産直住宅という言葉が、世の中から注目を集めてから10年以上になりますが成功しているとはいえません。産直住宅という言葉からイメージするものは、ログハウスのような空間や少しは安いのではといったものです。

安く作りたいのであれば、内容を問わなければ外材の住宅のほうが材料費も安いし国内の運送費よりも、外国からの船賃のほうが安いのです。
ましてや、天然林(植林ではありません)そして成木になるまで150年、杉やヒノキの三倍もの時間が必要な青森ヒバは年間の伐採が制限されているため、植林材に比べて高くなるのはいたしかたないことです。

ヒバは生育が遅いため、杉やヒノキのように枝打ちができません。枝を落としたところが、腐ったり虫の被害にあうから傷をつけるようなことができないからです。
「桜切る馬鹿、梅を切らぬ馬鹿」という言葉がありますが桜は切り口から腐ってしまったり虫の被害にあいやすいからなのでしょうか。
青森ヒバは、杉やヒノキに比べて植林ではなく実生で育つ。枝打ちはせず自然のまま成長する。

一般的に人手不足や経営的に見たコストを考えない限り、日本の多くの山は人によって美しく管理されてきたのです。
青森ヒバは、人の手が入ることの少ない特殊な材木と考えてよいかもしれません。
それでなくとも材木は、かけた費用が回収できないといわれているのに、三倍も時間をかけなければ成木にならない木など、経営的にあうわけがありません。

自然に成長する分だけ計画伐採をする。
それによって新しい青森ヒバの更新をしているだけなのです。
例えて言うと、多くの場合、杉やヒノキは「ハウス栽培の野菜に似ている」青森ヒバは、路地ものの野菜なのかもしれません。自然の中で木材同士の適者生存を勝ち抜き、時間をかけて成木となったのです。

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青森ヒバ 天然林



青森ヒバのこと  ・・・2

知っているようで知らない、知られているようで実際は知られていない。そんな不思議な青森ヒバには、杉やヒノキと違う大きな秘密があるのです。

難しい話はさておいて、私たちでも知っているヒノキチオール。新聞や広告をはじめ住宅会社の広告などにはよく出てくるこの言葉、特にヒノキを構造材に使用する会社が、セールスメッセージとしてよく使われています。

しかし、日本の「吉野、木曽」などの代表的なヒノキのブランドもヒノキチオールは含まれていないのです。(最近の精密な検査器具を使った調査では大変微量だけという報告も)
それって私は知らなかった。

あなた知ってましたか。知っていたとしたら大変な博識ですよ。
私は30年も住宅をやっていたのに、ヒノキの最大の特徴だと思い込んでいたのですから。ヒノキにはほとんど含まれていない

なぜヒノキチオールなんて紛らわしい名前をつけたのか。
調べてみましたよ。悔しいではないですか、結構お客様に間違えた情報を伝えてしまっていたのです。「しかし、知っていてヒノキの特徴、メリットのように言うのは詐欺だよね。」

この名前は「台湾ヒノキ」に由来がありました。
1930年代に当時の台北大学教授、野副鉄男氏が台湾ヒノキ材の精油を研究しているうち発見したものでヒノキチオールと名付けたのです。
特に青森ヒバは多く含まれています。

青森ヒバの防カビ・防腐・防虫効果の源になっているのが青森ヒバの精油分です。青物ヒバ油は製材する過程でオガクズや廃材などが、製材量20~30%あり、これらを水蒸気蒸留して得られています。

100kgのヒバからわずか1kgしか得られないといいます。その中に、ヒノキチオールはたったの2%しかありません。
それにしても、多いといわれる青森ヒバでも2%、ほかの木材は・・・ですよね。

建築的に有効なことというと
カビや細菌を寄せ付けない抗菌効果。
香りが気持ちをリラックスさせる精神安定効果
一番いやなシロアリ・ダニ・ゴキブリを寄せ付けない防虫効果
不快なにおいを抑える消臭・脱臭効果が挙げられます。
ヒノキチオールは、ヒノキではなく青森ヒバにあったのです。

まだまだ、青森ヒバの不思議は続きますよ。


青森ヒバのことを知ってますか・・・

私のところに林野庁から連絡があった。
健康住宅の時代だから青森ヒバがよいはず。
もっと首都圏で利用されるために有識者懇談会を開くので出席してほしいとのこと。なんで、私はほとんど2×6の住宅を手がけているのに。

たしかに最近はお客様の要望もあり木造軸組みの住宅も作るけど青森ヒバは土台程度にしか使っていない。

でも、興味が無いかといえばある。なぜかというと日本の三大美林のひとつでありながら首都圏ではほとんど建築されることがないし、私自身もほとんど知識を持っていないから。

霞ヶ関の林野庁まで出かけてきました。
青森の営林署の人はもちろん民間からは「青森ヒバの会」代表の市川さんや仙台の設計事務所の人や青森ヒバの製材所の社長が見えていた。
この中で一番知識がないのは私だ。

専門家としての意見より素人としての素直な疑問をぶつけてみよう。

私の質問
日本の代表的な木材は、杉、ヒノキ、ヒバですが「青森ヒバはなぜ一般に使われることがないのか?」

「ほとんどを青森や秋田などの東北地方で利用されていて、神社などの特殊な場合、近畿地方などに出荷しています。杉やヒノキのように一般の材木店などの流通ルートが確立されていません。」

たしかに、当社で青森ヒバの住宅を依頼されたとしても「どこに頼めばいいか、そして価格はいくらになるか」など、基本的なことでさえ何もわからない。

なぜ一般に流通していないのですか。

「杉やヒノキは植林されていますが、青森ヒバは植林が少なく八割以上は国有林の中にある天然林です。資源保護のため年間に増えた量の範囲内で計画伐採されるため、スギやヒノキのように需要があれば増産可能な材木とはいえないのです。
杉やヒノキに比べ成木になるのに、倍以上の年月が必要で、現在伐採されている立ち木は樹齢150年程度のものになり、中には200年を超えるものもあります。
当然、商業ベースにはなりません。杉は50年、ヒノキが60~70年で製材されることに比べれば圧倒的な時間が必要です。
年輪は他の材木に比べて緻密で、丈夫なのはもちろん、杉やヒノキは芯持ち材しか取れませんが、ヒバは大径木ですから根元に近い部分は芯去り材が取れることになります。もちろん、上部は細くなるため他の樹木同様芯持ち材になりますが、これらは土台に使われます。」

そんなこと知ってましたか?私は知らなかった。目から鱗の話はまだまだ続きます。次回。


花粉症で悩んでいませんか?

本当に多いですね。花粉症で悩んでいる人たちが。

今年は例年に比べ花粉の量は少ないようですが、毎年 当社の社員のおよそ7割は年明けから始まる花粉症に4ヶ月以上悩まされています。ここ埼玉県西部地域は、西川材の産地で杉の植林が盛んなところということも原因しているのかもしれません。

マスクはもちろんゴーグル着用で仕事をしている人までいるのですが、お客様の中にも同じ悩みを抱えている人が多いのです。始末の悪いことに、家にいるときも寝ているときも24時間中悩まされるのですからこんなにつらいことはないでしょう。

私は幸いなことに花粉症ではないのですが見ている方がつらくなるぐらい。一日中頭がボーとして過ごしている人もいて、仕事が思うように進みません。

せめて、家の中にいるときぐらいは解放されたいものです。そのためには、家の中に花粉が入らないようにすれば改善されるわけです。

私どもで建築されたお客様の多くが「家にいるときだけは楽だ」といいます。建物のデザインや規模は関係なく共通している仕様があります。本物の高断熱、高気密、セントラルヒーティングで第一種の計画換気のセットとなっている住宅なのです。

換気フィルターは、花粉を通さない仕組みとなっていて、高気密な構造は窓や隙間から花粉が進入することを防いでいます。日常注意することといえば、家の中にはいるときに体や衣服に付いている花粉を少しでも落とすことです。

高断熱、高気密であっても三種換気は花粉のフィルター効果はないので注意してください。高断熱高気密の住宅のメリットは省エネ効果やランニングコストを下げるだけではなかったのです。

住まいの目的が健康で安全快適な生活を営むことにあるのですから、花粉症対策としても高断熱高気密で換気冷暖房までセットした家造りをしてみることをおすすめします。


モデルハウスを空き巣にやられた

最近やたらと多くなった空き巣。
この手の住宅被害を、住宅の作り手としてどのようにしたら防げるのかシステムを検討中でした。

そんな中、当社のモデルハウスが空き巣にやられてしまった。朝出社したらモデルハウスの中が散乱しています。引き出しや扉は開けられ、中にあったものが床一面に・・・・・

食堂の窓が壊され、そこから夜中に侵入して物色したようだ。
モデルの中には、多額のお金はおいてなかったが事務所にあったお金とブランド品が盗まれていた。

早速、警察に通報して現場検証をしてもらいましたが、刑事さん曰く、「素人の犯行ですね。モデルハウスで人が住んでいないと知っていたようだが、家全体の収納をあけることなどプロはしません」「時間がかかり捕まる危険があるから」それはそうだと思う。

結構時間を掛けて物色したようだし、結構苦労して窓ガラスを壊したようだ。二重ガラスを壊すのは、手間のかかることだと思うし、よじ登って入ったところから出ていったりしている。なにも「そんな苦労をしなくとも玄関から出れば簡単なのに」と思ったものです。

最近川越署管内でも空き巣の被害が多いようで、中に今回のようなプロではない手口が多く見られるそうです。
プロの場合、は家人が隣の部屋いても、空き巣に気付かないし、今回のように引き出しなどを開けたままになどしないと言います。

そのため、住んでいる人がしばらくたって初めて、空き巣に入られたことに気が付くケースもあるのだそうです。それに比べ素人による犯行は乱暴で、家人に気がつかれたとき人的危害を加える危険があるといいます。怖いですね。

被害は少なくてすんだとはいえ、改めて当事者になったのだからすぐに対処しました。
これって「泥縄」
赤外線センサーや、照明など取り付けました。
完全な防犯対策は無いかもしれないが、入りにくい仕組みは本当に必要だと思う。防犯対策を、しなければならない時代になったことを実感した次第です。


ありがとうございます

おかげさまで、土・日の設計打ち合わせは満員御礼。
1月末からこれまでの土日は当社の設計ルームは打ち合わせのお客様であふれている。

2月14日は8組、15日は10組、設計、デザイナーは午前午後と終日忙しく打ち合わせをしています。そんな中に飛び込みの打ち合わせ依頼が入ったりするのですが、残念なことに次回にお願いするような状態です。打ち合わせのお客様の8割は契約前のお客様。

3世代4世代で見える方もあり、子供さんが元気に飛び回っているので社員も目が離せません。時間を十分使って納得いくまで資料や見積もりを取り寄せイメージを具体的にまとめていく作業は、大変だけど家族にとってはかけがいのない充実した時間になっているようです。

そんな作業の結果できあがった家は、建て売りなどを購入した家や大手の企画住宅を建てた人に比べなおいっそう愛情が注げる家となっているようです。

今回は、1999年12月にお引き渡しの終わった秩父の小山田さんのお手紙をご本人の承諾を得てご紹介します。


 前略、1999年12月にパートナーさんにお世話になって竣工しました秩父の小山田です。
ご無沙汰していますが、お元気でいらっしゃいますか?
その節には大変お世話になりました。

変更も多く、ワガママを言わせてもらいましたのでやりにくい施主であっただろうなと思っています。でもそのおかげで大変満足で、性能も間取りもインテリアもとても気に入っている家です。
竣工して4年あまりが過ぎた今でも大好きでいられるこの家で、元々好きだったインテリアを楽しみ、日々幸せを感じています。

そんな折、『美しい部屋』というインテリア雑誌の『第1回インテリア実例大賞』に応募してみたところ運よく『美しい部屋賞』という賞を受賞することが出来ました。
本当は家全体のインテリアで応募したのでグランプリねらいだったのですが、そんな甘い結末になるハズもなく、運よく「美しい部屋賞」にひっかかった・・・という感じです。それもインテリア全体と言うよりも""手作りの暖炉"というのがキメ手であったわけですが

それにしてもやっぱりうれしくて、その後こんな風になりましたというのをぜひ見ていただきたいと思い、本を送らせていただきました。70ページに載っているのが我が家のリビング側から見たダイニングの写真です。表紙の下の方にも同じ写真がちょっとだけですけど載っています。

パートナーさんに建ててもらった家そのものがとても気に入っているのでインテリアにもこだわれたし、その結果としての受賞だなと感じています。
ご苦労いただいた設計の田中さん、営業の川田さん、現場監督の高橋さん、もう退職されたとのことですがインテリアの門倉さん、ありがとうございました。皆さんのますますのご活躍を心よりお祈りしています。

P.S.ちなみに応募書類のコピーファイルも送らせてもらいました。こちらも見て下さい。


うれしいですね。
小山田さん、ありがとうございました。そしておめでとうございます。
建てるまでは、当然のことですが事細かいところまで神経を使い打ち合わせもしますし、現場も楽しみに訪れます。

多くの方々が共通して言う言葉は、完成したのはうれしいけど・・・・現場を見て監督と打ち合わせをしたり職人さんと会話したりすることが出来なくなるのが、とっても寂しい。

そうなんですよね、作ることには、誰でもが前向きの明るい希望を全身で感じています。それも、住宅となると家族全員の共通の話題ですからこんなにうれしいことはありません。
し
かし、完成したら終わりではなく、アフターやその後のご相談に当然のこととしてお手伝いさせていただく訳ですし、小山田さんのように自分なりに工夫をこらしてより好ましい住まいへと変身させていってほしいと思います。
詳しくは、近々「入居者のお宅訪問」に掲載しますのでお楽しみに。

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小山田さま 掲載紙


お建て頂いたお客様に聞いてみました

「何を質問させていただいたかというと」分かっているようで分かっていなかったこと。
世間にたくさんある住宅会社の中から「なぜパートナーに決めたのか」ということです。建てた方や契約していただいた方の中から、たった32件を集計しただけだとは言う物のとっても参考になったのです。

自分では、「これだけこだわった健康住宅だから」とか「高断熱高気密の輸入住宅」などを予想していたのですが、その数はそんなに多くなかったのです。一番多かったのが「デザインが好きだから」「外観の良い家がほしいから」という住宅のデザインを評価していただいたお客様の声です。

自分たちは、そんなの当たり前のことと思っていた。
同じ予算なら、デザインのいい家を造りたい。
多少コストがかかっても本物の素材を使いたい。
これは作り手である私たちの考え方だったから、会社としては空気みたいであらためて、そんなに重要なこととは思ってもいませんでした。

そんな当然なことよりも、「徹底して丈夫な住宅」「健康で快適な家」「究極の高断熱高気密」の追求をここのところ続けていたのです。
勿論、以上のことを高く評価して下さった方も多いのですが、すべてに共通していることは、自分にとって心地よいデザインの住まいが完成したことに対する満足感です。

常々言っていることですが「設計士だからといって良いデザインの住宅は出来ない」これって本当のことなのです。
あなたは、一級建築士だからいい住宅を造れると思っていませんか。
「すてきな住宅デザインも考えてくれるはず」と考えている人が多いのです。残念なことですが、資格とセンスは全く違います。

絵とか音楽など芸術的な仕事に資格があるでしょうか。
ありませんよ。
デザイナーに必要な物は、もって生まれた感性とかセンスが大切なのです。

そういう意味で言うと、一級建築士のライセンスは「作ることを具体的に図面の上で確立する」ための知識や法律や素材に関する知識や経験だともいえます。図面というハードの部分が大切な要素といえるでしょう。これらの知識や経験は学校で学ぶ物です。十分なライセンスを持った人で、なおかつ住宅というジャンルに絞ってですが、デザインセンスも良ければ言うことはありません。

しかし残念なことに、私が今までお会いした方の中では、少数しかいなかったのです。そんな中で、デザインセンスを認めていただいたことは、正直言って驚くと共にうれしいことでした。

お客様から、教えていただいた大切な事だからこそ「もっと磨きを掛ける」必要がありますね。

ホテルや公共施設などの大規模建築で、デザインに工夫するのは当然ですし、設計報酬も高額ですから十分時間やコストをペイできますが、個人住宅の報酬額はそれに比べると比較にならないほど少ないし、想像以上に手間暇がかかり合わないといいます。

カリスマ先生と呼ばれるほどの設計士であれば、かなり高額な報酬が必要になりますから一般的に敷居が高いですね。


どこまでこだわるの

一時期ほど高断熱高気密や健康住宅の話題を聞くことが無くなったような気がしますがあなたはどう思いますか。

大阪ではライオンズマンションの住人がシックハウスの被害を受けたと、大京を相手に裁判を起こしました。大手といえば安心できると思うのが人情ですが、必ずしも安心できないようです。

今回、こだわりを徹底するためにホームページを全面的に手直ししました。いかがでしょうか。ホームページにも出来るだけこだわりの姿勢を打ち出しています。こだわると、不思議なことに関心を同じくするお客様の来場が多くなったようです。

健康住宅といっても、やっていることは大きく差があるし高断熱高気密もその意味では違いがありあなたが判断できる目を養わないと良い住まいは望めません。

こだわりのもう一つの傾向が、外観デザインやエクステリアに見られます。当社は、一年ほど前までは営業マンが全面的にお客様と打ち合わせをするスタイルを取っていましたが、今はデザイナーがすべての打ち合わせを最初からしています。

当然、納得するデザイン、インテリアはもちろん予算の打ち合わせに必要な見積もりを何度と無く提出しながら一緒に住まいを作ります。

一体どのぐらいの時間を掛けて打ち合わせをしているか。
最近はエクステリアの計画も、デザイナーが打ち合わせをしているため時間がかかってしまいます。工事の担当者も年間受け持つお宅がせいぜい12件。当社には現場監督実質3名ですから年間35~40件が限界と言うことになります。

昔は、5名で84件の工事をしたことがありましたが、当然今に比べると管理の質は落ちてしまいます。

一般的に設計士のライセンスを持っていれば住宅設計を任せられると思われているようですが、実はそれは大きな勘違いです。デザインというのは、多くはその個人の感性によるところが強く、ライセンスとは関係ないようです。

勉強したからと言って身に付く物ではありません。
勿論、「ライセンスもありデザインセンスも優れていて、なおかつあなたの言葉では表しきれない思いを具体的な絵として提案してくれる」そんなすばらしい人に会えれば良い住まいが出来ると思います。

一番大切なことは、自分が住まいに対して明確な基準を持ち、必要な情報を取り寄せる努力ではないでしょうか。
「どこまでこだわるか」その内容がそのままあなたの住まいとして形になると思います。


真夏のケアンズで楽しんできました

寒さ真っ盛りの日本を離れて真夏のケアンズでバカンス。成田を発つときには小雪がちらほらと舞始めていました。
長男が札幌から合流して妻と3人で夏真っ盛りのケアンズに到着。トロピカルなケアンズは思いのほか小さな街です。

おきまりの観光コースであるコアラの動物園や植物園を見学してバンジージャンプのある場所を訪ねたのですが、なんと長男の亮が「僕もバンジージャンプをやりたい」と言い出しました。外人の・・・ここでは私たちが外人かな?・・・若い女性がトライをしている。

観光客の日本人でチャレンジする人などいないのに44㍍もの高さから飛ぶというのです。30をすぎても若いつもりなのかもしれませんが見上げると姿がよく見えないほど高い場所でハラハラして下から見守るしかありません。
亮はみんなが見守る中、見事に飛んで見せてくれました。

顔だけ見ると同じように見えるのですが、日本人観光客と中国人が本当に多い。泊まったホテルも同様に日本語や・・・・語での会話が聞こえてきます。

真夏のケアンズで、珊瑚礁の綺麗な海を存分に満喫し、熱帯雨林を通り抜けた高原で乗馬も楽しんできました。
乗馬は旅行者のオプショナルツアーで申し込みをしたわけではなく、ケアンズ情報を亮が調べて申し込んでみたら家族経営の小さな牧場だったのですが牧場の経営者の奥さんは日本人、しかもなんと新狭山に永いこと住んでいたのだそうです。

お昼には、いなり寿司をごちそうになり新狭山の話で盛り上がってしまいました。日本人が多いとは聞いていましたが、ケアンズから1時間以上も離れた牧場で地元の人にお目にかかるとは。

そうそう、肝心の住宅ですが工事中の現場を見てきました。そこの住宅の構造は、スチールツーバイ、日本でも最近は多くなりつつある工法です。土地も広く、プールもあり住まいの環境として申し分ありません。
デザインの印象はアメリカとは少し違う感じがしました。

たまたま見た住宅地が高級住宅だったのかもしれませんが価格は日本円にすると一億円に近い住宅でが、ただ、為替の感覚が円とオーストラリアドルがピンときません。

カンタス航空の機内販売では98米ドルが160オーストラリアドルになっています。海外旅行、特に東南アジアやオセアニアに旅行するときは、円から現地通貨にするよりも一度米ドルにしてから現地通貨にするのが有利なのかもしれません。もちろん、カードを多く支払いに利用することが多い場合は関係無いのかもしれませんが。

日本に帰って、また寒い毎日が続きます。せめて家の中だけは快適でありたい物ですね。


あれから9年、一向に進まない耐震補強工事

今日1月17日あの阪神大震災から9年。

月日の経つのは本当に早い物です。あの大震災から今日でまる9年になりました。最近の新聞やテレビなどの報道にも地震に関する内容が多くなったような気がしませんか。

地震に対する備えは十分されていますか?
多くの人が、「問題だと感じてはいるけれど何もしていない」と言うのが実態のようです。政府は東南海・南海地震が発生した場合、揺れだけで16万6500 棟、火災・津波などを入れると42万8200棟~61万5900棟の住宅が倒壊すると被害想定を発表しました。また、その際の死者は1万7400人にのぼる可能性があるとしています。

これらの危険地域と指定された場所でも、耐震診断は全木造住宅の2%前後、昭和56年以前の木造住宅の3%前後しか実施されてないという。

木耐協が実施した耐震診断の結果分析から新耐震基準が導入された昭和56年を境に明らかな差があった。56年以前の建物の62.7%が倒壊又は大破壊の危険があり、やや危険の21.97%を加えるとなんと84.67%が危険な家と診断されています。また56年以降の建物でも60%が耐震性に不安がある。
その様に診断された家でも診断の結果、耐震補強を実施したのは25%でしかありません。

このように分かってはいるけれど・・・耐震改修工事がなかなか普及していないのが現状。原因のひとつは費用がかかりすぎること。かかった費用の平均は112万。

工事に掛けられる予算を100万以下とする世帯が8割、そのうち4割が50万以下と回答したそうです。
それ以外の要素として、耐震改修工事は効果として日常生活で実感できないこと、また悪質な耐震リフォーム業者の横行が普及の障害として考えられます。

宮城県沖地震のように今後30年以内に発生する確率がなんと99%という地域もあり地震国に住むためにはそれなりの対策をしなければ家族生命財産が守れません。必要な住まいの点検やメンテナンスを確実にすることも大切です。

鳩山の中古住宅のように、本当に外壁だけで建物がかろうじて保たれていた事例もあります。外からは見えない建物の構造の半分以上がシロアリ被害に遭っていたのです。これも、シロアリ処理を30年の間全く施していなかったのが原因です。

新築住宅で気をつけることは、夢を追いかけるあまり無理な構造を作らないことです。住まいは、改めて言うまでもなく「家族の生命・財産を守り健康で豊かな生活をもたらす器」なのですから。


正月に にぎわう住宅展示場

何たって一年の始まりは新鮮だし、大きな目標を立てた人にとって最初が肝心だと思うのだろう。新年早々から家族連れでモデルハウス周りをしている人が多いのです。

「今年こそは家を造るぞ」「やっと長年の夢が叶うわ」などなど。
住宅は少なくとも衝動買いの対象ではないし、それなりの計画性を持って取り組む人が多いのは当然のこと。

問題は、「夢を実現させるために大切な資金手当をどうしたらよいか」
希望が先行しすぎて現実には実現できない場合さえあるのです。

昨年の暮れも押し詰まった頃に相談に見えたAさんがその一例で、他社と契約してはみたものの、広さや住宅設備など不満だらけ。
自分たちの要望を満たそうとすると当然高くなる。ほかの会社だったら出来るのではないかと考えたのだろう。年末も押し迫った頃に当社を訪ねてきた。

契約をしていてかなりの打ち合わせが進んでいたわけだからしっかりとした図面も出来ている。一目見て、Aさんの希望している内容はとってもその金額では不可能と分かる内容。

見積もりを依頼されたが、この内容で見積もりしたら契約している会社と比べても金額を満足させるのはとっても無理なことを伝え、内容を吟味してもらうと「かなりいい線」までいけそうなことが分かった。

ところが、キッチンとバスそしてロフトはなんとしてもこうしたい・・・
その差額はなんと200万円。

そこまで要望する以上、別に資金手当を考えているのかと思えばそんなことは考えていなくて、あくまでも予算の中でやりたいとのこと。

予算が明確である以上、この計画は不可能であることを告げざるを得ない。聞くと、契約した会社にも契約そのものを断られたとのことでした。
どんなに遅くとも4月中には完成していないといけない事情があるとの話で、スケジュールも無理があり会社も契約破棄に至ったのだろう。

この正月、きっとAさんもモデルハウス巡りをしたことだと思いますが、損してまでやる会社は無い。この当たり前のことに気が付くだろうか。
そして、十分な打ち合わせや準備も出来ないまま工事に入れたとしても良い家は絶対できない。Aさんにとって満足できる家は存在するのか????

今年こそ家を持つ、建てるそんな時に大切なことは十分な時間と資金の裏付けをもって住まい造りにチャレンジする方が良いのは言うまでもありません。

「一年を振り返っていい年だった」と思えるようにしたいですね。


建て替えと再生どっちが得?

今年も残すところ一週間になりました。
いつもと変わらなく朝日が昇り、夜になる。年末だからといって特別にその様子が変わるわけではないはずなのにどことなくあわただしい、そして気ぜわしい年末を迎えています。

毎年のことですが、年初に立てた目標もかなり未達成の年末です。
あなたはいかがだったでしょうか?

住宅の仕事を通して私なりにこの一年を振り返ってみるとシックハウス法の実施で住まいについては一定の安全が確保できた年といえます。
それは十分なのかといえば「まだまだ」しかし欲を言えば切りがありません。各社が工夫をして法律以上の内容を追求していくことが大切ではないでしょうか。

もう一つは、住宅の税控除です。
年度末までに入居しなければ控除が削減されるという話は、私も含めた大方の予想の通り延長されることになりました。

住宅は景気に対する波及効果が大きく現在の景気回復が十分でない中、削減することなど考えられません。住宅メーカーの中にはこの税制をセールストークにして契約を急がせていたところが一部あったようですが、オオカミ少年になってしまいました。
それにしてももっと、住宅関連の税制がシンプルになってほしい物です。景気対策のために、税制を毎年いじることは好ましいといえません。

「それでは来年の、テーマは」というと
対策として急がれるのは、改めて日本は地震の巣のうえに家を建てていることを認識すべきではないでしょうか。

阪神淡路の大地震から10年を迎えます。
一週間ほど前に神戸と淡路島に旅行に行きました。表の通りは本当に地震にあったのかと思えるほど復興していましたが、裏の通りではまだまだ地震の傷跡を残しています。

借金をして建てた家、買った家が無惨にも地震で倒壊したり火災で焼失したりした家族の多くは、新たな借り入れが出来ない人も多いのだそうです。8月頃から南海、東海地震と併せて津波の被害予想が新聞などで報じられています。

勿論、関東、首都圏も同様に危険な時期に入ったといえるのかも。
いずれにしても、住まいの目的は「住む人の命と財産を守る」これにつきます。築30年以上の家は倒壊の危険性が高いと思って、一度は耐震診断をするほうが良いでしょう。最寄りの市町村役場に相談してみることです。

そして、もう一つ。防犯対策です。「安全は自分で守る時代なのだ」と認識を改めることです。方法はいろいろ開発されています。まずは一番適した方法を考えてみたい物です。

私は・・・ 家の中に二匹、外に一匹の雑種犬を飼っています。結構、我が家を訪れる人にはプレッシャーになっているようですが、防犯対策にはなりますね。えさ代は馬鹿になりませんが・・・・・良い新年をお迎え下さい。


建て替えと再生どっちが得?

「今一戸建てに住んでいるのですが、建て替えするか、リフォームにするか迷っています。再生住宅という方法があると聞いたのですが、リフォームとどう違うのでしょうか。」
こんなご質問をいただくことが良くあります。

私たちは、出来れば現在の家で使えるところは生かして快適な家に出来るのならそれが一番だと考えています。

確かに、古民家再生などを見ると一般住宅の新築費用をはるかに上回る再生費用がかかってしまうことが多いようですが、一般的な住宅の場合、再生費用の上限を建て替え費用の70%と考えています。

ここが、大変微妙なところなのです。
7割の費用を安いと思うか高いと思うかですね。建て替えをしなければならない理由はそれぞれの場合で異なっています。

狭いという理由もあれば、使いにくい、古くなった、暑い、寒いなどなど。再生する場合に必ず明確な理由を聞く必要があるわけです。ただ、「再生できる住宅の条件、それも割合と安くすむケースは」といえば、その家が新築から今までどのように手入れをされてきているかによってビックリするほどの差が発生します。

残念なことにリフォーム履歴は残っていることはまずありませんので聞き取り調査から始まり実際の住宅の現状検査をする必要が出てきます。勿論検査をしたからといっても、外壁や内装をはがすわけではありませんから絶対に問題がないとはいえません。
しかし、一定の状況判断をする大切な目安にはなるのです。「建て替えた場合との、費用の比較をどのようにするか」と言えば当たり前のことですが新築・建て替えした場合の正確な詳細積算と資金計画を作成します。併せて、新築と仕様や間取りなど同様の内容で再生した場合の見積もりを作ることになります。

使える物は使う、という再生住宅の場合、設備などで十分使用に耐える物は活用しますので当初の見積もりより安くなるわけです。

「一番大切なことは新築しかない」と思う前に再生という手段もあることを知っていることであり、新築した場合と比較できる資料をそろえてみることです。「3割も安い」「3割しか違わない」どのように思うかは、あなたが決めることなのです。

業者の立場で言えば、新築の方が簡単であり特別な神経を使わないですむことは確かです。しかし、本当によい物を生かし続けていくためにはこれから益々、既存住宅の再生技術の確立とわかりやすい見積もりや提案のあり方が求められていくことは間違いないと思います。


川越は再生モデル

我が町、川越は大変な観光地として再生したモデルです。

今当社が手がけている住宅の再生には、身近に良いモデルがある。
川越の旧市街、特に蔵造りの街並み再生がもたらした地元商店街の活性は目を見張る物がある。もともと、川越は歴史のある街。その歴史を大切にして甦らせる作業を根気強く続けてきた成果が今の姿になっている。
日本中の商店街の灯が消え、シャッター通りなどと呼ばれるようになったのもこの14~5年ではないだろうか。同じような危機に全国の商店街が直面したはずだが、その時点で様々な対策や未来像を描きそれを確実に実行した街だけが再生している。

昨日、日曜日に改めて川越市内を訪れてみると観光客で歩くことも大変なほどのにぎわいになっていた。昔の物がどんどん失われていく現在、ほんの少しだけ「といっても150年昔」懐かしさを感じさせる建物にはじまり、駄菓子、お醤油など手作りの食べ物が郷愁を誘うようだ。新しく建築される建物も、この景観をよりいっそう引き立てるように心遣いがされていて益々魅力的な街になっていくだろう。

住む人にとっては、決して便利とは言い切れない部分も多々あるようだが、今の便利さを追求して生き続けることは際限のない欲望を追い求めることに似ている気がする。

少しだけ、不便を我慢してより時代の変化に振り回されないことも大切。
街並は個人のわがままを抑えなければ完成しない訳で、そこに暮らす人たちの意識が大切なことは言うまでもない。

ひるがえって一般に建てられている住宅はどうだろう。
私たちにも大きな責任があるのだが、自己主張の固まりのオンパレードのような建物が圧倒的に多い。まるで人と違っていなければ価値がないとでも言うように。家そのものと併せて、住宅地全体の環境も考慮しなければいけない時代がきています。

再生住宅は技術だけでなく、何をどう残し継承していくのか考えることから始まる。試行錯誤が、まだまだ続くことになるでしょう。


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川越蔵造りの街並



住まいも、ハードからソフトへ

高断熱高気密など、程度の差こそあれ各社が取り組み始めています。一部の業者が差別化のための手段として取り組んできた断熱手法も今は特別な存在ではなくなった。

その良い例は
1年以上前は外断熱工事を標準としていた会社はまだまだ少なかったのですが、今では多くの会社がシステムの違いはともかく手がけるようになりました。建てる側としても外断熱であれば、細かい部分の違いに神経を使う人など少ないのではないでしょうか。

健康住宅にこだわった家を造り続けてきた当社も、このような影響を受けています。シックハウス法案の実施により一定の条件を(かなり、緩やかすぎるのですが)備えているわけですから、堂々と当社の建物は健康住宅と宣伝しています。
こうなるとよほど違いの分かる人、数値にこだわりを持った人以外はその違いを理解することが難しいといえます。

建築業者はどちらかというと構造とか断熱などのハード志向に陥りやすい。それは一定のレベルに到達していなかった日本の建築業界の時は有効であったのですが、ほとんど一定のレベルに到達した現在、顧客から見たら「そんなの当然でしょう」と言われてしまうのではないでしょうか。

それにもかかわらず、あいもかわらずに「○○工法」フランチャイズ募集をしている。これからは、造ることのハード部分ではなく、ソフトが求められています。当社が取り組んでいる「再生住宅」も本当に百年住宅にするためにソフト開発です。

再生住宅は、単なる増改築ではなく新しい住宅の購入のあり方の提案でもあるのです。最終的には、検査のシステムや補償の問題、そして流通問題など造ることよりもソフトが充実しなければ成り立たないといえます。

これらの問題は、いまのところ全く出来ていません。
政府もやっと重い腰を上げて、売買に伴う不動産の登記時に売買価格を登記所に届け出を義務づけるようになりました。これらの情報をデーター化して実体としてその地域の不動産がどのような価格で取引されたか、公開するようです。特定地番までは無理ですが、売買を考えている人には購入の目安にはなります。

昨年末に、希望価格5000万円で売りに出していた知り合いの家がやっと最近売れました。
いくらで売れたかというと、なんと半額の2500万円。
もっと、売り主が正しい情報を得ていたらもう少し高い値段で早めに売却できたかも。
情報も含めたソフトの充実が求められています。



想像以上にシロアリは怖い

中古住宅の解体作業が進み新築から30年経て骨組みと基礎のみの姿が目の前に現れた。

土台と柱がシロアリの被害に遭っていたわけですが、なんと二本の柱は二階部分まで食い荒らされています。
そればかりか二階の梁まで何本か被害に遭っている始末でこの建物は外壁と内部の壁でやっともっていたことが分かりました。

外柱ばかりでなく建物の中心まで被害が及んでいて、あらためてシロアリの怖さをまじまじと知ることになったのです。

20年近く前に増築された部分の土台は青森ヒバを使っているためか全く食害にあっていません。隣の土台が完全にシロアリ被害に遭っていることを考えるとやはりヒバは強いと感じた次第です。

これまで丁寧に解体してきたわけですが、正直なところ建て替えた方がよい現場ではないかと思います。しかし、再生住宅の検証を進める目的で取り組んでいる現場ですから、そんなわけにはいきません。

まずは、同じように建てられた住宅が、この団地の中にたくさん存在しているわけで全く同様に被害が進んでいるとはいえない物の、かなりの確率で大なり小なり被害に遭っていると考えた方が良さそうです。
それこそ、外壁をはがすなりしなければ柱や梁は分からないわけですから、住んでいる人たちが自己認識できない部分でもあり、これは是非、現状の被害状況を現場見学会としてお知らせした方がよいのではないかということになりました。

新築の見学会はありますが、古い建物の解体見学会など私もやったこともありませんし見たこともありません。でも、古い建物から新築時に特に留意する部分が見えれば、わずかな費用でこのようにシロアリ被害に遭わないための対策が出来ると考えています。

しかし、現状は柱を少し蹴飛ばせばおれてしまう状態のため、安全のために何本か仮の柱で支えをつけました。
金物や釘も新しい物に交換し、柱や梁の多くも入れ替えることになります。

再生物件としての、現状は最悪であるだけに全く新しい建物を造ること以上の工事になりそうです。工事の進捗状況やどこをどのようにして改善したか、など見ていただけるとできあがった建物に信頼を持っていただけるでしょう。

問題は、「工事費がいくらかかるか」関心があるのはあなただけではありません。私も、「いったいこの現場はいくらで収まるか」強い関心を持っています。工事の内容は、再生住宅ライブでお届けいたします。


解体から新築住宅の問題が見えてくる

新築住宅の中でも、建て替え比率は年々減ってきているようです。
当社で言えば、全新築物件のうち約3割程度が建て替えとなっている。

建て替えの場合 古い建物の解体があるわけですが、大半は木造住宅ではないでしょうか。
新築業者からすると、建て替えは新築するために古家を除去する訳だが、これを解体業者に一括して依頼することが多い。
解体するのに、現場の立ち会いはするのだが、それはせいぜい事前の立ち会いと完了確認程度ではないだろうか。
解体された建物の状況がどのようになっているかなど検証する新築業者は皆無かもしれません。

じつは、当社も今まで柱や土台が20年、30年の時の中でどのような状況になっているか確認したことはなかったのです。
今回再生住宅で初めて、既存建物の状況をしっかりと検証してみることになりました。解体業者に依頼するのではなく、設計や工事担当者がバールや電気ノコギリを駆使してひとつひとつ確認しながら解体していく作業です。

それは、初めての経験でもあり、検証しながらということもあって効率よくというわけにはいかない作業です。まだ作業の途中ですが、なぜこんな工事をしたのか意味不明の箇所やボルトやナットが取り付けられていない箇所など欠陥住宅といって良い場所が次々と明らかになってきました。またシロアリの被害は予想以上で水回りだけでなく家の中心部の柱がすっかりと食い尽くされています。そして、一階天井の梁に至るまで被害が及んでいました。(下図参照)

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シロアリに食い荒された柱 白点線部分 1階天井梁に続く蟻道

これでは、震度6以上の地震があったら倒壊するかもしれません。玄関の上がり框もシロアリにあってしまい無惨な状況です。

これらの解体工事からこれから新築する住宅が同様の被害に将来遭わないための
事前の対策が見えてくる気がします。

今は、幸いにして重機で粉々にする解体工事はなくなっています。
一度、建て替えするときに今まで住んでいた住宅の見えない部分が明らかになるわけですから現場で確認するといいかもしれません。その土地に同じように建て替えるわけですから被害箇所が分かれば前もって建築業者に対策を依頼することも可能です。

これから折に触れ、解体結果を書き込んでいく予定です。
お楽しみに。



地震に自信のある鳩山ニュータウンの人々

2003年9月26日、北海道釧路沖でM8.0と7.0の巨大地震発生。
震度6弱を記録したこの地震の被害は大きかったが、人的被害や建物の倒壊などは地震規模の割には少なくてすんだようです。これは地震発生時間もあるが北海道という広大な大地で起きた地震であったからなのでしょう。

もし、これと同規模の地震が首都圏で起きたとしたら時間帯が同じであったとしても人や建物に多大な被害を及ぼしたことでしょう。
地盤の問題を考えてみても関東特に首都圏の多くは関東平野といわれる地域にあり軟弱地盤の上に建築されている建物が多いからです。

この北海道釧路沖地震の翌日に地震に対する建物強度を検査する見学会をたまたま実施することになっていました。社員からは「すっごくタイムリーですね。今日の夕刊と明日の朝刊はこの地震記事が一面ですよ」「そこで当日検査見学会が告知されるから大勢来場するに違いないですね」などと言われ、私も「これは予定以上来場するかも」と思い現場説明員を倍増して「鳩山ニュータウン説明会」に臨んだのです。

結果は、たった3組、たった3組だったのです。
それは、不思議な結果です。地震の翌日ですよ。考えられない。

来場された方に聞いてみました。
(パートナー)「なぜ他の方は地震の翌日というすごく関心が高い時期の見学会にこないんですかね?」
(お客様)「それは、ここの団地の住民は地震について心配してないからですよ。」
(パートナー)「それはなぜですか?」
(お客様)「今までここに住んでから20年以上の人が多く、ほかの土地に比べると地震の揺れが少ないからではないですかね。」

「もともと丘陵だったところを造成しているので、埋め立て地に比べて地盤が頑丈だから地震の揺れも少ない」といいます。
確かに、地盤の掘削をしても1メートル以上掘ることは不可能です。
ほかの地域で、3メートルは掘れるのと比べると、圧倒的に強い地盤の上にこの団地の住宅が造られていることが分かります。

地盤としては、新第3紀 物見山層という約180~500万年前に造られた地層で砂岩、泥岩、れき石などの堆積岩類を主体とする十分に頑固な地盤となっているのです。
ただし、ニュータウン造成時にその表層は削り取られ造成がされているのですが、盛り土はもともとこの地層から削られた土を使用しているため30年経過した今では堅固な物となっていて地耐力も十分といえます。

建て替えも含めて数多くの新築をしていますが、川越周辺の多くの土地は地盤の補強をしなければならない土地が多いことと比べれば、うらやましいほどです。
耐震の為の検査見学会に来場者が少ない理由は理解できたのですが、地盤が良くても建物が、構造的に成り立たなければ危険であることは変わりません。分かっていただけますかどうか・・・。

asa_0926.jpg tirashi_0927.gif
上 9月26日朝日新聞夕刊
北海道釧路沖地震の報道

右 9月27日
構造調査見学会のお知らせ

自分にご褒美もイイかもしれません

お父さん、お母さんお疲れ様でした。子供達が巣立ち長い会社勤めも終盤を迎えた時、そして定年退職した後、あなたは第二の人生にどんな夢を持ちますか。

「苦労を掛けた連れ合いと共に、ゆっくりと旅行したい」とお考えの方も多いかと思います。でも、お互いの希望や夢に大きな食い違いが以外とある物です。夫の夢と妻の夢の食い違いは「自分に対してのご褒美」なのか「相手に対して何かしてあげたい」と考えるのかの違いなのかもしれません。
それはそうですよね、仕事一途にがんばってきたご主人と、早々と子育てから卒業して自分の友達や趣味を確立した奥さんの違いが、ハッキリと現れるのが定年ですから。

最近私が出会った話をします。
2年ほど前から展示場や現場見学会に通っていたご夫婦がいました。建て替えをしたいという希望はあるけれど、資金の問題や定年を間近に控えていることもあって具体的には進まなかったのです。定年後の生活不安やとまどいなどが住宅計画を慎重にしているのだと私は思っていたのですが、具体的なお気持ちまで踏み込むことがなかったのです。

しかし、毎月お届けしているニュースレターは熱心に読んでいるようで 今回、「建て替えしなくても再生住宅がある」のご案内をしたところ、お問い合わせいただき、本当の気持ちをお聞きすることが出来ました。
本当の気持ちとは、ご夫婦が一緒であるとは限らないし、事実 ご両人の住宅に関する希望に大きな食い違いがあるようなので別々に本音を聞いてみることにしました。

ご主人は、退職金を使って大きな負担になる建て替えはもともと気が進まなかったそうです。それよりも「長年苦労を掛けた奥さんと毎年海外も含めた旅行に連れて行ってあげたい」と考えています。

奥さんの希望は住み慣れた我が家を壊すのと多額の資金を使う建て替えは????、さりとてリフォームでは不満、そんな時に再生住宅の話に興味を持ったのだと言います。でも、「いまさら夫婦で旅行するよりも友達と一緒の旅行の方が楽しい」と言います。それよりも子供や孫が訪ねてきても狭い今の家では泊まっていくことも出来ないし、まず小さな部屋の壁を取り外し大きくしたいし、増築にあわせてお風呂も広く、キッチンも子供と一緒に料理できる広さにしたいといいます。家にいる時間が長いのだからまず家を快適な空間にすることが「第二の人生をスタートさせる私へのご褒美」と言います。

ご主人の予算は600万、奥さんはなんと1600万、確かに「家よりも旅行」と考えているご主人と「家がまず先」と考えている奥さんとでは家に対する希望が全く違っているのです。
奥さんの言うように「自分(達)へのご褒美」という考え方はこれから多くなってくるかもしれません。第二の人生が快適で充実したものであるためには毎日過ごす環境が大切です。お金を子供達のために残すのではなく住まいという形で継承するのもいいですね。

ところでこのご夫婦の最終的な結論は、
「奥さんの意見でまとまり」となりました。

あなたは、ご自分にどんなご褒美を考えていますか。住まいの再生が今までの人生に区切りをつけ、第二の人生のスタートになるかもしれません。


いつになったら地価は安定する?・・・この時代あった住宅とは

今年も全国の公示地価の発表があった。相も変わらずほとんどの地域で土地の値段が下落している。これではいつになったら地価が下げ止まるのか予測がつかないと思う。

私だって土地が安くなりより住宅を求めやすくなることは賛成だけど、すでに土地を購入した立場から見ると自分の資産が減っていくわけ。これって楽しくないのです。特に、最近購入した人にとっては買ったときに比べて3割も4割も減ったとしたら
とんでもなく損をしたと思うのではないだろうか。

なかでも埼玉県の北部は特に下落が激しくて、たった2年前に坪24万で取引されていた土地が今なんと9万から10万円で売りに出ている。
100坪買っても、1000万もあればおつりが来るわけです。

わずか五年前には、都内に通勤可能な川越周辺の土地の価格は50~70万もした。やっと最近土地の値段と建築坪単価が均衡したと思ったのに、いまは完全に建築坪単価と土地値は逆転している。これをどのように考えていったらいいのだろうか。

あなたは、この状態をどのように思いますか。最近土地や建物を購入した人は「確かに高い買い物をしてしまったけど売るわけではないから関係ない」と考えるしか方法はありません。反面、これから求める人は「やっと不動産を買いやすくなった」と夢をふくらませているかもしれません。建築費と地価が同じもしくは地価の方が安いと言うことは、歓迎する事態なのかもしれませんね。

土地を資産と考えるのではなく、建物を建てて初めて価値ある物と考えるのであれば、同じ予算でそれだけ充実した住まいを求めることが出来るわけです。

たとえば、都心勤務の人にとって便利とはいえない鳩山ニュータウン、しかし生活に本当に必要な環境は充実している分譲地があります。
この分譲地の公示地価は今年坪20万円になりました。
平均の区画面積は60坪、ということは1200万で土地が購入できるわけです。そこに建物35坪建てたとすると坪当たり50万として1750万、土地、建物としては3000万円で住宅を所有することが出来ます。

しかし、安くなったと言っても3000万は平均年収の5倍、大変ですよね。だとしたら地価がこれからも下がり続けるのを期待して、もう少し待つのも手かもしれません。
「リスクはいやだけど自分の家を持ちたい」と考えているのであれば「建て売りは×」一番ハイリスクです。

それよりもっと良い方法がありますよ。今こそ再生可能な中古住宅がねらい目です。それも出来たら20年以上の木造住宅付きの中古がおすすめ。もともと土地の値段だから建物はタダ。でも今まで前の持ち主が生活していたわけだから少し直せば住むことに不自由は無いと思います。もちろん、自分で手入れをしながら好きに改造することも楽しめる訳で「なによりも、安い」のが魅力ではありませんか。


呪縛をとく

日本の家の常識は世界の非常識・・・・・思いこまされた家の常識

短命住宅・・・たった30年で壊している日本の家。
あなたも、「30年経った家は古い」と思っていませんか?

あなただけではありません、私もそうでした、そしてほとんどの人が30年で古いと思いこんでいる・・・・。 世界中でこんな考えをする国民は皆無なのです。英国では50年はまだ新しい家、それよりもっと歴史のある古い家を好むといいます。

それは、新築住宅の時はいろいろと不具合があるが、ある程度年月が経った住まいは住人がこれらの不具合を直し、改良した安心できる住まいと考えています。

それに対して日本ではどうだろう。
中古住宅として20年程度で解体する住宅としか見ない業者、中古住宅は余分で土地としての価値しか認めない購入者。

これから住宅を新築しようとしているあなたは、このような日本の住宅事情をどのように感じるでしょうか。「これからの住宅は、百年だって長持ちするはず」と思われていることでしょう。

お考えの通りです。
劣悪としかいえない新築住宅があるのは確かですが、81年以降造られた住宅の多くは欧米並みに地震に強く長持ちするしっかりとした構造の建物になっています。

それなのに「たった20~30年でこれらの家の多くがゴミになる」のはなぜなのか。
日本は、「高温多湿だから家が長持ちしない」そんなことはありません。

最大の理由は、「30年もたったら建て替えるのが当たり前」「古くなった家に価値はない」などと思いこんでしまっているためではないでしょうか。
一度そんな呪縛を解いてみませんか。

あなたは、個人が住宅を所有するようになったのは、実は戦後のことというのをご存じでしたか。家族を持つ人たちでも戦前は借家に住む人たちが圧倒的に多かったのです。

戦後復興と経済発展に伴って地方から都会に人口が集中しました。当然住宅不足が発生し、この住宅不足を解消するためになによりも「まず住める家」それこそ「雨露を避ける住まい」でもよかったのです。

戦後のベビーブームに生まれた人たちを「団塊の世代」といいますがこのような人口の急増と、都市への人口の集中は土地不足を招いたのです。その結果として「土地の価格が高騰」それこそ土地さえ手に入れば、家はいつかまた建て替えればよい。土地は資産で建物は資産としてみない風潮になりました。

より安い価格で大量に住宅を供給することが求められた時代、大量生産大量販売のプレハブ住宅会社、巨大企業が誕生したのです。
これら企業の多量かつ巧みなテレビや新聞のコマーシャルを通して、家電製品同様「飽きたらまた建てればよい」という「使い捨ての住宅」のイメージをますます私たちは持ってしまったのではないでしょうか。

あなたは、「そのわりにリフォーム業界のチラシ広告が多いのはなぜ?」と思いませんか。
ほとんどのリフォームは「今の不便を解消する」「便利な設備」や「見た目だけを大切にしているとしかいえない外壁の塗装」などが主流になっています。一番大切な「命と財産を守る」ために必要な建物の耐震性や耐久性は改善されていません。このような不便を解消するのが目的のリフォーム工事は住まいの履歴書を作りません。

「大切な家の履歴簿を作ろう」という事を提案する企業は皆無なのです。誰がいつ、どのように建築し、今までに維持管理のためどんなことをしてきたのか。次に住む子供達にしろ、第三者にしても家の履歴を知ることはより長く家を長持ちさせるために欠かすことが出来ません。
無駄なリフォームを防ぐことになる「たったこれだけ」のことをしていないのです。

あなたも、たった30年で壊す家、価値の無くなるそんな家に大切なお金を使い維持管理し長持ちさせようなど思わないでしょう。

この結果、住む家にますます愛着がわかないことになります。そして維持管理の不足はますます家の劣化を招くことになるのです。
今でも東京都の全世帯数を超える空き家が日本中にある。いつかは、大量のゴミとなり廃棄される運命、しかも、その捨て場所や処分が追いつかず違法投棄され社会問題になっています。
その中で私は百年長持ちする住宅を造る・・・・本気で取り組んできたのです。これは結果として「本来壊す必要のない住宅まで壊していた」のではないでしょうか。

築百年の住まいを甦らせる古民家再生。
古民家再生同様20~40年程度の住宅にふたたび新しい命を与えてこそ価値があると考えています。もちろん、すべてこの年数の住宅が再生できるとは言いませんし、いえません。

戦後の土地不足の中で本来建ててはならない湿地や沼地などが造成されたため、見た目はともかく何らかの補強が必要な住宅地も多くあり、経験豊かな資格を持った人の検査を欠かすことは出来ないのです。
結果として、地盤補強が必要になり建て替えと言うことになるかもしれません。
しかし、「今までのようにそろそろ建て替え」「狭くても高くても新築」「とりあえずリフォーム」「建て売りを購入」などをする前にここらで一度、家を違った目で見てみませんか。
少なくとも今までの住宅に関して思わされていたことの多くが「違っているかもしれない・もっとほかの方法が」と検討してみてはどうですか!!


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